玄関の戸締りをしたのに、また鍵をあけ夜空を仰ぎに外へでた。
風の強い日は、星が綺麗なのに今夜は雲が厚い。星は見えない。
娘が独立してほぼ1か月、私も忙しいが、娘も新しい仕事場に慣れることで
精一杯の様子。からだに気をつけて、とにかく元気で頑張ってほしい。
明治、大正、昭和の時代を生きた作家野上弥生子は、小説のほかに哲学、絵画、音楽
教育など、政治的な発言も多く、豊富な随筆をのこしている。
長男泰一氏のイタリヤ留学に際しはなむけとした「ローマへ旅立つ息子に」の中で
こんなことを書いている。
「お母さんの空想は人類をその足のついているところから引っ張り出すことを
時時考えさせます。もしも地球人がこの地球から一篇離れて自分達の住まっている
小さい遊星を私たちが月を眺めるように遠く空の彼方に眺めることが出来たならば
人類はもう少し賢くなれるのではないでしょうか」
1936年、昭和11年、この時、弥生子51歳。
「あなたの青春に思いがけなく恵まれた好機を十分に利用することを心掛けるとともに
運命の女神は気紛れで仮借なく酷薄だということを忘れないでいらっしゃい」とも云う
国内外、おぞましいニュースが続きます。
95歳過ぎても創作活動を続けた野上弥生子。今こそあなたの言葉が欲しい。