三浦綾子作 「銃口」3(戦後、竜太先生は教壇にもどる)

 1941年8月に、竜太は仮釈放された。そしてこの年の12月8日、日本は米英に対する宣戦。真珠湾攻撃。日本中大興奮という状況下で、竜太は結婚を約束する。そして小学校(当時は「国民学校」だったが)の先生だった彼も42年2月に招集された。(当時小学校の教師は招集猶予されるケースがあったが)。恋人だった芳子は北見の伯母の葬儀のために留守。大吹雪で帰って来れない。「ぼくと君の間は清かった。それがせめてもの . . . 本文を読む
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