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落とし穴をほじくる労力を惜しまない人々

2024-01-16 21:19:50 | 歴史

自分自身と他人の幸福と不幸を軸に人間性を区分けすると・・・

①他人を蹴落としても自分の幸福を求めようとするエゴイスト、とは言っても私を含め大半の人間はこの属性になってきます。

②自分も他人も幸福になろうとする人。

③自分を不幸にしてでも他人を幸福にしようとする献身的な人。

④自分を不幸にしてでも他人の不幸を追い求める人。

の4種類になりますね。今回は④の属性のいわゆる落とし穴をほじくる労力を惜しまない人の話です。

時は平安時代、藤原北家が権勢を極めた時代の人で名は藤原兼通って言います。

大河ドラマに出てくるクズっぷり全開の藤原道兼の叔父にあたります。この人は弟の藤原兼家と激しい権力争いの末、関白になったとだけあって弟の兼家とはひどくいがみ合っていました。

ですが、お迎えは兄の方が先に来たと見えて死に至る病の病床に臥せっていました。そんな寝たきり兼通の屋敷を兼家の牛車が通りかかる。兄の死が近づいて今度こそ自分が関白にと宮中へ参内しようと兄の屋敷の前を通り過ぎていきます。

これを知った兼通は病で苦しかったんでしょうがそれを押して起き上がり、身支度を整えて牛車を弟より早く宮中に着くようにと急がせます。

そして弟に天皇の前で降格人事を言い渡してザマミロと心の中でガッツポーズをして向こうの世界へ旅立っていくのです。

病を押せば自分が苦しくなるのに、そうしてまで弟を不幸にして死んでく藤原兼通こそ落とし穴をほじくるための労力を惜しまない人の典型と言えるでしょう。

 

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