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重ね合わせの理

2021-07-12 19:52:35 | 電験2種への遠い道のり
さてさて、久々に電験について述べるわけですが、今までは電源が一つの回路の計算を述べてきたわけです。
ところが、電験ってのは単一の電源の問題だけを出題してくれるような気前の良さはありません。
ってことで、そんな場合どーやって計算すればいいかを解説します。

回路計算では電源は電池などでおなじみの電圧源のほかに、周囲がどんなふうにつながろうとも一定の電流を流す電流源があります。実際厳密な意味での電流源を私は拝んだことがありませんが、交流回路ではそれに近いものがあります。



主任技術者の下について実務をかじっておられる方ならこんな物体を拝んだことはないでしょうか?これは計器用変流器と言って一時側の電流に応じた電流を流そうとする装置です。電圧源をショートさせると理論上は無限大の電流が流れるわけですが、電流源はショートさせても同じ電流を流します。ではオープンにするとどーなるか?それでも電流源は無理くり電流を流そうとして理論上は無限大の電圧がかかります。おそらく一定の実務をされている方なら通電中のCT開放はぜーったいだーめよ!ってのは言われたことがあるんじゃないかと思います。
写真の茶色いのがそうですね。周囲がきちゃないwどーせろくな仕事をしてないに違いないなどと言う身もふたもないホントの事はスルーしていただけると幸いです。

さて、最初の写真の回路でR3に流れる電流を求めたい場合ですが・・・

一つの電源だけに注目して他の電源を無視して電流を求めるという作業を各電源に対して行って最終的にそれらすべてを足し合わせれば複数の電源の元で流れる電流となるわけです。

電圧源を無視するにはその場所に電圧がかかっていないとみなすわけですからショートさせた回路を描いてみましょう。
電流源を無視するにはその場所に電流が流れていないとみなすわけですからオープンにした回路を描いてみましょう。

それぞれのケースで計算した電流を足し合わせると求める電流が出てきます。
ここで注意するのは足し合わせるときに電流の向きを確かめてプラスマイナスを間違えないようにしてください。

次回は重ね合わせの理を過去問から演習しようと思います。

本当は過去問演習というのは躓きの種だと思いつつもオリジナルの問題を作るのがめんどくさいのです。
演習は過去問よりももっと簡単な問題を数解いて物理量や定理に慣れ親しんだ後で理解度を確かめる仕上げに過去問を解いたほうがいいと思うのですが、基礎的な問題を数多く解ける問題集ってのはなかなかないですねw


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