奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

雑草に生まれたならば

2012-12-04 | 心詩~こころうた・己
踏まれても
素直に萎れてなんかやるな

踏まれても
踏みにじられても
じっと踏ん張って
起き上がる力を鍛えろ


雑草に生まれたならば
温室の花を羨むな

雑草にも春が来れば
可憐な花が咲くのだから

天が降らす雨を浴びて
ひとりで立派に育つのだから


目に映る容姿や肩書きで
人の評価は概ね決まる

だけど

目に映るものだけで
人の価値は決まらない


己の価値は
己で作り上げろ

見た目や持ち物で
他人に媚びるな

容易く萎れない
健全な精神を宿せ

それが雑草の生き方
誰にも認められない
草の根の意地


泥だらけでも
空に向かって伸びてゆく
朝露に煌めく若芽のように

それが本当に
美しく生きるということ

本当の価値は
己の胸に手を当てて決めるもの

潔く
清廉に
誇り高く

雑草は
そう容易くは萎れない