昨日は第3土曜日ということで、午前中は令和7年度「きらら俳句教室」の第1回目でした。〝桜紀行〟のつづき二日目を書こうと思ったのですが、どうせなら新鮮な方がいいかもと、こちらを先に書くことにしました。
きらら浜自然観察公園でいつものように朝9時30分より開始。お世話してくださるレンジャーも昨年度同様Hさん、メンバーも少し減りましたが、みんな同じ顔ぶれです。
さてさて、4月ですから見るものも同じようなものばかりで…〝秋茱萸(ぐみ)〟の花があちらこちらで満開、かと思うと〝春茱萸(苗代茱萸)〟がたわわに赤く実っています。そこで〝みんなで食べればコワくない!〟と言いつつ味わいました。すると〈春茱萸や甘き渋きと口々に〉という句や〈苗代茱萸甘さ確かめ三粒目〉とかいう句が出ていましたね。
行く道々にはかわいい〝菫(すみれ)草〟がいっぱい咲いていて、〈湖巡る路傍そこここすみれ草〉とか、木々の様々な芽吹きをみては〈湖風を受けて芽吹きのシンフォニー〉などというしゃれた句なども。更に海の見えるところまで行くと〝浜大根の花〟が風を受けて咲いていましたので、〈風の形(なり)残して花の浜大根〉とかも。
更に行くと、頭上に大きな蜂が2匹…〝あれは夫婦なの?〟〝いや、蜂は夫婦では飛ばないんじゃ…〟などと話していると、レンジャーのHさんが〝あれは雄同士の縄張り争いですよ〟と。ナルホド!そういえば雌は1匹の〝女王蜂〟で後は働き蜂か雄蜂ですからねなどと話していると、それは蜜蜂とかの話で、熊蜂は集団生活はしないんですよと、レンジャーさんに教えられました。本当に幾つになっても知らないことだらけです。蜂の句では〈熊蜂の追ひつ追はれつホバリング〉とかが出ました。
面白いのに〈みさご飛ぶ身よりも重き魚掴み〉という句。これには〝そんな重たい魚を掴んだら飛べないのでは?〟などいろんな意見が出ましたが、作者は〝大きな魚を掴んでるのをこの眼で見たから…〟と拘りがある様子。それでは〝重きではなく大きなでは?〟と。しかし、それも何だか今一ということで、レンジャーさんの〝穴子とか捕るから長きでは?〟という一言で落ち着きました。私も確かにみさごは見ましたが、魚は見ていませんので…?です。ただここで言うべきことは〝みさご〟は冬の季語ということ。今は春だからやはり当季でよんでほしい。鶚(みさご)は一応タカ科なので冬の季語にはなっていますが、全国どこにでもいる留鳥ですから弱いんですね。ほら、同類の〝鳶〟は季語にはなっていないでしょう。
他に〝ウバメガシ〟の花、地味ですがあちらこちらにびっしりと。更にSさんが子供の頃によく遊んでいたという〝スズメノヤリ〟や〝春のキノコ〟などもありましたが、句にするのはなかなか難しかったようです。
まあまあ、いつもと変わらない賑やかで楽しい句会でした。12時過ぎに終わり、帰ろうと車に乗ってみると、気温の表示がナント35度と出ていました。わあ~これはもう猛暑日ですよね。暑いはず!体がびっくりして、午後からの宇部馬酔木句会が終わった時はもう疲れ果ててぐったりでしたよ。