今朝のYahoo!ニュースで、東京の高齢夫婦が二人ともベッドで死亡していたことを報じていました。エアコンがあるにもかかわらず使用されていなかったということで、熱中症の疑いかとも。昨日も全国的に35度以上という猛暑日、熱中症への厳重警戒が出されていましたものね。とにかく〝命あっての物種〟です。冷房代をケチらず…といっても、このところの電気代の高騰には眼を剝きます。どうにかならないのでしょうか。
さてよく見ると、私は今週一度もブログをUpしていません。今月も明日で終り、こりゃいけん!折角週2回のペースを守ってきたというのに。でも、いつものことながら月末の1週間は殆ど締切りの原稿や投句・添削などに追われて、ブログどころではないというのが現状…だから、ゴメンナサイ!
でも、今日と明日か明後日Upすれば、7月は9回になりますからまあまあかな…と、思って書いたのは昨日なんですよ。今までも書きかけてはそのままのものがたくさんあるんです。というわけで、ボチボチといきますから、これからもよろしく!
山口県もやっと26日に梅雨明けしたんですが、その後の何とも暑いこと。毎日35度前後で、梅雨明けの2日間だけもの凄い夕立があってホッとしましたが、それ以後は全く雨の降る気配なし。毎日うだっています。しかし、エアコンだけは…不在の時も猫たちのために点けていますからね。
ところで、2023年の〝大暑〟は、7月23日から8月7日までです。要するに〝小暑〟の後、暑中に入り、その15日目が大暑となり、立秋までの暑さが最も厳しい、まさしく〝盛夏〟の時節だということ。江戸時代の暦の解説書『暦便欄』でも、「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」と記されています。だから昔からこの時期は毎日快晴が続き気温が上がり続ける時期、まさに盛夏なんですよ。
また、夏の土用は立秋前の約18日間、なので大暑の約15日間と重なります。あの鰻(うなぎ)でお馴染みの土用の丑の日も、この夏の土用にめぐってくる丑の日をいいます。
今年は今日7月30日がそうなんですが、この風習は、最も暑い時期を無事に乗り切るための暮らしの知恵です。このことについては、2017・7・25のブログ〝土用丑の日〟に詳しく書いていますので、興味のある方はそちらをどうぞ。
さて、次の2句はその〝大暑〟のときに書いていた記事なんですが、せっかくですから掲載しておきますね。
念力の緩めば死ぬる大暑かな 村上鬼城
玉の緒にすがりて耐ふる大暑かな 富安風生
どちらの句も大袈裟な程〝大暑〟の凄まじさを詠んでいます。前句は念力で必死に耐えているし、後句は玉の緒、ここでは恐らく〝魂の緒〟という意味で使われているのでしょうが、それにすがって耐えているんですね。
鬼城の句の出典は、大正6年版『鬼城句集』ですから、大正5年(1916年)以前の句。この句について中村草田男は、「言語道断の今年の暑さである。常人といえども、もし肝心の念力のゆるむ者がいたら、その者は直ちに病んで死んでしまうに相違ない」の意だと。
その通り、何かを乗り越えようとするにはやはり何らかの〝念力〟が要りますよね。その念力というものは、例えば〝念力岩をも通す〟と言われるほどのものであったり、また、昔から〝心頭を滅却すれば火もまた涼し〟ということばもあるように、念力即ち精神力が強ければどんな困難や苦難も克服できるものとも。しかし、だからといってそれが緩んだぐらいで死ぬというのもどうかしら…アッいや、生気を失って死んだようにぐったりするということならそうかもね。
次の風生の句は昭和22年(1947年)刊の句集『村住』より。ですから終戦前後の頃に詠まれたものでしょうか。鬼城の句は100年以上前の頃、風生にしても80年近く前ですよ。なら、どちらにしても今と同じような気象ではなかったでしょう。
しかし、TVで見たのですが、100年近く前にも最高気温が40度を超えた所があったとか。しかし、それは何らかの特殊状況下にであって、平均的には、1916年は28度ぐらい、1947年で29度から30度と。ところが今年は34度前後なんですって。だから、昔はたまに30度を超える日があって、それでこれは〝大暑〟なんだからと気力を振り絞って乗り越えたんでしょう。しかし、今年のように軒並み30度以上であれば、どうやって乗り越えたらいいのでしょうか。
ああ、そうでした。今は強い味方の冷房装置がありました。でも、大正から昭和20年代なんて、考えてみれば、まだ扇風機も一般には普及してなくてせいぜい団扇とか簾を掛けて風を通すとかの、自然に逆らわない方法での消夏法だったんでしょう。俳句ではそういう季語が山ほどありますもの。
実は、2007年から使われ始めた気象用語らしいですが、最高気温25度以上の日を「夏日」、30度以上の日を「真夏日」と。ところが、もっと暑い日が増えてきたために、2007年4月1日から、最高気温35度以上の日が「猛暑日」と名付けられたんだそうです。異常気象といいますが、そもそも〝異常〟というのは〝通常とは違って、並外れたところのあるさま〟という意味ですから、30度というのはもう異常ではなく通常ということ。そうなれば言い方も変えていかないといけなくなりそうですね。そうすると、近いうちに30度以上を「夏日」、35度以上を「真夏日」ということになるかも。ならば「猛暑日」は40度以上ということになるのかしら…オオ、コワッ!
今日の写真は、朝のラジオ体操の様子。21日から夏休みに入りましたので、7時30分から子どもたちと一緒に…今年も20人ぐらいの子どもたちが参加しています。この日は逆光で撮ったので暗くなりました。
花は〝浜木綿(はまゆう)〟です。体操に行くときに一輪ほど咲いていました。これもやはり夏の季語ですよ。〈大雨のあと浜木綿に次の花 飴山實〉のように、花が次々に開きます。花言葉は「どこか遠くへ」「汚れがない」です。私もどこか遠くへ避暑にでも行きたいな!!
でも、今日は鰻でも食べて少し英気を養ってからにでもしましょうか。