今回の旅の目的は、6月2日までの、南円堂創建1200年記念、南円堂秘仏、不空羂索観音特別御開帳でした。
しかも、国宝北円堂も同時公開です。
拝観料を納めて、まずは、南円堂から。
正面ではなく、後ろから270度回った扉から中へ。
創建から1200年ですが、現在の建物は1741年から建て替えた4代目。
もともとは、813年に藤原冬嗣が父親の追善のために建立しました。
南円堂には、中央に康慶作 3メートル以上の不空羂索観音菩薩坐像があり、まわりに四天王立像が守りを固めています。
表情がすごくよいです。穏やかで、静謐。
須弥壇も天蓋も、像を安置するにふさわしい豪奢なものでした。
続いて北円堂へ。
こちらは靴を履いたまま拝観可能でした。
南円堂に比べて、やや落ち着いた印象の北円堂は、もともとは、721年に藤原不比等の菩提のために建てられ、現在のものは、1210年に復興されたもの。
現在の興福寺伽藍では最古で、国宝になっています。
こちらのご本尊は、運慶作の国宝 弥勒如来坐像。脇侍には、法苑林菩薩、大妙相菩薩を従えています。
それから、国宝の無著、世親菩薩立像。
インドの兄弟僧侶です。
まるで生きているかのような表情は、かなりのインパクトがあります。
そして、まわりには国宝の四天王立像。
こちらの四天王は、デフォルメされたようなユーモアある表情でした。
ふたつの堂をじっくり拝観し、大満足。
でも興福寺はまだまだ見所が沢山です。
続いて国宝館へ。
以前来た時は、立て替える前だったので(それから阿修羅像ブームが来ました…)、新しくなってからははじめて入ります。
それにしても仏像が沢山で本当にミュージアム。
十二神将の板彫り立像が、表情豊かでかわいいです。
せっかくなので、東金堂で薬師如来にもお参りし、念願の
興福寺の参拝は無事に終わりました。