本屋さんでたまたま見かけ、気になってしまったこちらの本。
「南北朝こそ日本の機密」現皇室は南朝の末裔だ…って、インパクトあります。
はじめてこの方の本を読みました。
そういう「秘史」も確かに考えられると思いましたが、やっぱり何が事実か確かめるすべが私にはありません。
歴史学者や研究家は、史料をもとに研究をする…、しかし、その史料が書き換えられたものだったら、まったく意味がありません。
例えば、「日本書紀」や「古事記」は、藤原氏が自分たちの正当性や業績を主張するために、それまでの蘇我氏の業績を横取りして、蘇我馬子や聖徳太子がそれまで作っていた歴史書を廃して成立させたもの。
もしかしたら政治的に作られた公の史書より、誰かの日記とかの方がよほど信憑性あります。
それはさておき、こちらの秘史は、史料ではなく、「さる筋」からの情報によって、実は、こうだった、と歴史を読み解いたものです。
日本の歴史(というか、政治的権力)は、天皇の存在によって複雑です。
太平記…南北朝時代、そしてそれによく似た江戸幕末。
全部が全部納得ではないけれど、
「大塔宮」から新たな宮家ができていた、という説は、信じたい。
大塔宮の最後はあまりに悲惨だから、やっぱりそこは、足利直義の協力で淵辺義博が殺害するふりをして、うまく逃がしたと思いたいです。
後醍醐天皇が、両統迭立の南北朝を危ぶみ、あらたに親王家を立てるのがこの政略の目的です。
世の中って、いろんな事がかさなって動いているのだと思えば、もしかしたら、誰かの大きな筋書きのもとに、すべて必然的に動いているのかと、疑心暗鬼になる一冊。
確かに、江戸幕末~大政奉還、明治維新はそんな気もしますが…。
これを読んでから、私の何年も前に読んだ蔵書を引っ張りだしました。
忘れていたけど、後醍醐天皇が表紙ですね。
忘れていたけど、天皇は古来シャーマンの血筋のはず。
今も皇室問題はワイドショー的に取り上げられることが多いけど、穏やかに平和にあってほしいです。