バラ園の奥でアメリカディゴが深紅の花を咲かせ始めています。
アメリカディゴは、南アメリカ原産のマメ科の木で、3~4mの背丈があります。
開花寸前の蕾をいっぱいにつけた枝
開花した状態です。
熱いところを原産地する花特有の深紅が実に印象的でした。
このアメリカディゴは、江戸時代末期に日本に伝わったそうです。
徳川幕藩体制が大きく揺らぎ始めたとはいえ、当時は鎖国の時代です。
しかし、この時代には、植物だけではなく、
実に様々なものが日本に持ち込まれています。
その理由は、当時の日本人が強く望んだからだということが、
オランダ商館の記録だけでなく、当時の知識人の日記や
商人の記録などからもわかります。
当時の人々が、われわれ現代人には想像を超える
好奇心と貪欲な知識欲を持っていた現れでしょう。
この好奇心と旺盛な知識欲が、開国後に爆発的な力を発揮することとなり、
現在の日本があります。
アメリカディゴの花からとんでもないところへ話が飛びましたが、
この花を初めて見た当時の人々が、好奇心溢れる目で、
この日本には存在しない「赤」を、どう感じたのか、せめてその感じ方だけでも、
今を生きるわれわれも共有したいものです。