桜が散ったあと、咲き始めるのがツツジです。ツツジは、実に何処でも見かける花です。
一茶の句に
百両の石にもまけぬつゝじ哉
があります。
一茶が生きた江戸時代、豪商達の庭には、
その財力を示す高価な庭石が、据えられていたのでしょう。
そんな百両もする庭石に、何処にでも咲いているツツジの花を対比させています。
この句は、金に支配され本来の価値を見失って行く世間への一茶らしい痛烈な皮肉が込められているようです。
一茶が生きた頃からおよそ200年を経た現代ですが
この一茶の句が、そのまま当てはまるような気がしてなりません。