加瀬工務店のブログ 熱血!建築魂!

千葉・南房総地域(館山市・南房総市・鴨川市・鋸南町)で新築注文住宅を中心に、真面目で丁寧な家造りを目指しています。

丁寧な仕事って

2013-09-04 | 現場日誌

昨晩から今朝にかけて南房総では久しぶりのまとまった雨でしたね。
田んぼの人には憎い雨。畑の人には恵みの雨だったと思います。

さて、「ていねいに。」って具体的にどんなところがですか?と聞かれます。
家を建てていく行程でいろいろなところで丁寧なところがあります。

ちょうど良い事例がありましたので、お話しします。
新築現場でプレカットのミスがあり、付属の屋根部分を手加工することにしました。
通常は人口乾燥材(KD材と言います)を使っているのですが、今回はグリーン材(人工的な乾燥をかけていない材料のことです)を使うことにしました。
注文した材料は人口乾燥はかかっていませんが、幸いあからさまに水分がある状態でもありませんでした。

KD材を使う以前はグリーン材を使用していたのですが、丸太の状態から製材所で挽いてもらい、入荷すると乾燥が促進されるため切った部分などからひび割れが始まります。
濡れていれば濡れているほど激しく割れますし、乾燥していく過程で狂いも多く発生します。
通常はひび割れたところを切って使うか割れたまま使うこともあります。

そこで私達は入荷すると割れないように割れ止めを施します。

20130904この割れ止めを塗る作業は本数が多くなればそれなりに時間がかかりますが、少しでも割れを防ぐために親方が(父)が丁寧にやっていました。
材料が入荷すると父が「割れ止め塗っとけ~っ!」と言っていたことを思い出します。
今回は3本です。(写真の一番左は違います。)
割れ止めを塗った材料は、しっかりとした場所において自然の風で天然乾燥を行って乾かしてから加工します。
本当は自然乾燥させた材料を使いたいんですけどね。
時間も手間も場所もロスも負担が多すぎて一般的な建物では難しいのが現状です。

何が丁寧にと言われても小さな事ばかりでインパクトはありませんが、ひと手間を積み重ねて丁寧に家造りをしています。
料理好きな方ならわかると思いますが、料理も小さな一手間が大切じゃないですか?

まあ一般的にはこういう事はどうでも良くて(細かい事なんて知りもしませんが)、家の形ができていればOK。クロスを貼れば下地がどうなっていようが見えませんし、仕上がりは同じです。
裏の事なんて業界人の営業さんですらわからないのに、素人なんてなおさらわかりません。(現場監督でもわからない人は少なくないと思います。)
見えないところの手間を惜しんで落としたコストを設備機器にかけた方が、お客さんは食いつきやすい。安くて見た目が良い家を建てる。
業界はそんな流れです。

そんなの素人でもできますよね。
売るプロであればそれで良いのかもしれませんが、私達は主として家を造るプロでありたいと思っています。

その道のプロにしかわからない事だけど大切なことを地道にやる。
プロに頼む意味って自分よりも多くの経験があるから、自分の知らないことをわかっていてそれを黙っていてもやってくれたり、アドバイスをしてくれる。
それがプロである理由だと思います。

ひとつひとつ、ていねいに。

私達が大切にしている言葉にはそんな意味があります。

私達を信頼してくれるお施主様のために、多くの経験を生かし決められた予算の中でできる限り良い物を提供できるように精進していきたいと思います。


見えないところこそ
ひとつひとつ、ていねいに。

千葉・南房総 (株)加瀬工務店
T.K

http://www.kasekoumuten.com/

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