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パルミラ遺跡に地雷が仕掛けられたというニュースを目にしました。
長い年月をかけて世界を旅してきて、あちこちに沢山の思い出が詰まっていますが、当時とすっかり変わってしまった場所が増えていく中、このパルミラもついにかと、大きなショックを受けています。
己が頭上どころか、彼の地の遥か彼方の時代にまで唾を吐く行為で、地雷をしかけた連中には激しい憤りと悲しみをおぼえます。
彼らにとってはその行いこそが正義で、かつてのローマ様式の建築物こそが悪なのでしょうが、過激かつ排他的な宗教とは縁遠い自分には、とても理解できる行為ではありません。
一方で自分達の世界を振り返ってみると、自身が正しいと思い行っている行為、よかれと思ってやっている行為が、実はこのパルミラの地雷と対して変わらないことがあったりするのだろうかと、そんな気持ちになったりもします。
今はただ、このパルミラの遺跡が無事に、彼らの手から解放されることを祈るばかりです。
※写真:かつて訪れたパルミラ遺跡(シリア)