これまで昼間の仕事をしながら考えさせられてきたことを題材に、約2か月前に頭に思い描いたものを台本にして、その3週間後に欧州に飛んで撮影をし、帰国して1か月後となる今日、
そのMOVIEが公開となりました。
(今年の夏休みを全部撮影に捧げて、墓参りに一時帰省した新幹線の中でも、エンディングテーマの歌詞を書いたりしながら、このMOIVEが出来上がりました。笑)
今回のMOVIEの監督や映像編集、カメラ&音響まで担当して頂いている方は、自分がメジャーデビューする以前からのお付き合いで、レコーディングやLiveツアーでギターを弾いて頂いたことをきっかけに、自分の音楽のアレンジや、インディーズに戻ってからのアルバムプロデュースなどをして頂いていた方です。
初めてレコーディングの現場でお会いしてから、随分と月日が流れて、自主制作とはいえ、いまこうやって一緒に映画を作っているなんて、出会った頃は予想できなかったねと、最近一緒にお酒を飲みながらよくそんな会話をしています。
(20代の終わり頃にご縁があった久石譲さんに、「キミは映画(音楽)はやらないの?」と言われて、やってみたいという思いはあったものの、今年になるまでは遠い世界の話でした)
20代の頃はロックなのか、そうでないのかという事にこだわった時代もありました。
あれから時間た経ち大人になった今、たぶんそれはサウンドがどうだとか、歌詞がどうだとかという話ではなく、「自分が正しいと思う事、いま大切だと思う事に、どれだけ正面から向き合って生きていけるか」という事なのだと思っています。
いま自分の掌にあるもの、そして周りにあるものを見渡せば、もっとうまくやれるんじゃないか?そんなに大変な思いをせずとも、もっと良い暮らしができるんじゃないか?と考えたりもします。
時間をかけて、それだけの積み重ねをしてきたはずだろうと。
しかしたった100年にも満たない人生の、その終わりの日を考えた時。
自分自身の思いに対して、裏切らず、正直に生きられたことを誇りに感じたい。
どんな結果になるかわからないけれど、納得して笑顔でその日を迎えたい。
そんな風にいまは考えています。
これまで不器用な生き方をして、流してきた涙や悔しさを恥じてはいないし、たとえ光は当たらずとも、自分が正面から向き合って積み重ねてきた仕事に対して頂いた、「ありがとう」という感謝の言葉を自分の誇りに感じています。
音楽、そしてずっとモノづくりをしてきた現場の人間だから、自分の仕事が少しでも誰かの役にたてたり、誰かを少しでもしあわせにできることが、この上ない喜びだったりします。
そしていま感じているこの気持ちがきっと、20代の頃に自分が追い求めたモノのこたえなのだと、そう信じています。
10年後の未来に、酒場で飲みながら自分がどんな話をしているのか、少し楽しみな今日この頃です。