今週の旧作DVD鑑賞は、2009年に映画が公開された堺雅人主演の、南極料理人です。
南極大陸のドームふじ基地(標高3810m)で越冬する隊員8名分の食事を用意する、調理担当だった西村淳さんのエッセイ『面白南極料理人』が原作となっており、ユーモラスなコメディ調で作品は進んでいきます。
南極は自分にも特別な思い入れがあって、世界100ヵ国目の旅は南極(+ウルグアイ)でと真剣に企画したことがありました。
しかしいざ行こうと実際に色々調べてみたところ、(ドイツ生活時に日本人がとれる休暇の最大である)2週間程度の休みをとっても、現実的にはちょっと行くのは難しいという結論となり、第二候補だったジャマイカを含む、地球一周の旅にしたという経緯があります。
(まあ南極でギター片手に氷上引き語りLiveは、絵的に面白いけれど、手がかじかんでまともにストロークもできず、音楽的にはサイテーだということを、鼻の穴の中がパリパリになる、北極圏のマイナス40度強の極夜の中で1度経験していたこともあり、第二候補が繰り上がった経緯もあります)
沸点の低い、標高3800メートルで食事を作るのがどれだけ大変かは、標高3400メートルにあるペルーのクスコの日本人宿で自炊をし、マズイ飯を食べた経験があるので、よくわかります。
一方で標高3700メートルにあるチベットのラサには、美味い中華料理屋もあり、高地料理の技術があれば、美味しい食事ができるということも、身を持って体験してきました。
作品の中でラーメンの麺が無くなり、自作のカンスイを使って、小麦粉から手打ちの麺を作って、隊員にラーメンを食べさせるというエピソードがありました。
自分も食材の限られた南ドイツでの生活で、やきそばが食べたくなったものの麺が手にはいらず、スパゲッティーの乾麺とウスターソースと、地元のキャベツを使って、焼きそばを作った思い出があります。(出来上がったものは、かなり微妙なモノでしたが。。。汗)
バラエティ番組でまともに食事もとれない生活を送ったり、食べたいものも食べられない外国の田舎町での生活は本当に大変で、なんでこんな
トコに来ちゃったかなーーー、早く帰りてえーーー!!!って思ったものですが、いざその生活が終ってみると、懐かしさと寂しさが入り混じったような気持ちになります。
きっと南極で越冬する隊員も、同じような気持ちなのだろうかと、作品をみながら、当時の自分を重ねていました。
このブログのプロフィールの写真ですが、10年以上前に同バラエティ番組に出演していた当時、ヒゲを剃る事もかなわず、人生で唯一ヒゲをのばしていた頃のものです。
もともとあまり毛深いほうで無いため、のばしっぱなしでもかなりショボイヒゲですが、色々な意味で当時の自分を忘れない為に、この写真を使ったことを思い出しました。
自分の半生を振り返って、ひょっとしたら自分は南極で1年暮らすことができるかも?と、映画をみながら少しだけ考えましたが、もし実際に自分の所にそんな話が来たなら、今はもちろん即答で断ると思います。(笑)