風箱の徒然ブログ

旅の思い出話から、木工、日常の徒然を気ままに

小さなオルガンを作る 1

2008-03-11 21:31:56 | オルガン
過去に、自分でパイプオルガンを作ってみたくなり、挑戦した事があります。
その手始めのお話。

沖縄で、製糖工場の期間工をしていた時の話になります。
蒸し暑い工場の中で、約3ヶ月間無休日で、12時間の肉体労働勤務なので、仕事が終わったら、出来るだけ休みたいところなのですが、何度か来ると気持ちに余裕が出てきます。

大抵の人は、仕事の後は、酒を飲んだりして過ごす事が多いのですが、自分は何か作りたくなったのですね。

まあ、教会にあるような、あんな巨大なのは無理なので、おもちゃ程度の物を作ってみることに。

まずはアイデアスケッチです。
オルガンとして機能する最低限の部品構成を考えました。
風を起こすフイゴがあって、パイプがあって、風箱と弁と鍵盤がある。

工作の手間と材料を節約する為、あーでもない、こうでもないとけっこう考えました。

 

そして、最終的にまとめたのがこのスケッチ。


音域は、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラの6音。
キラキラ星が弾ける音域です。

これを基にして、定規で大きさを決めていきました。
弁や鍵盤などは、箱とパイプの大きさを基準にして決めていきました。

スケッチにもあるように、パイプは木管。
なぜかと言うと、金属管より木管の方が工作が簡単だからです。

弁を押さえるバネをどうするか。
いろいろ検討して、適当な物はないか探し回って、その結果、安全ピンの巻いている所を流用する事にしました。

いちばん困ったのが、空気の気密を保つための革の調達でした。
沖縄には、暮らしの中で、革を使う機会が無いようなので、全く手に入りません。

ゴムとかビニールなどの代用品も考えましたが、やっぱり革で気密を保ちたいと思い、以前お世話になった須藤オルガン工房に手紙を出して、分けてもらえないかお願いしました。

そうしたら、ありがたい事に、十分な量の革を送ってくださいました。
今でも感謝しています。

こうして、製糖作業の終わった後に、毎日コツコツと製作していきました。

幸か不幸か

2008-03-11 10:37:00 | 1996~97原付日本一周沖縄編
宮古島に向かう船は、相変わらずよく揺れる。
夜に飲んだビール2本のせいか、少し頭が痛い。

朝8:00に宮古島に入港予定。


だったのだが。


なんと、港で他の船が座礁し、入港できなくなってしまったと言う!
しかも座礁船が片付く目処がたたないという。

そのまま石垣島へ向かうという放送があった。

昼頃到着予定というが、とんだハプニングである。

しかし、これはある意味ラッキーかもしれない。

13:30石垣港に入港。
宮古島で降りる人は、そのまま乗船していろという事だったが、目処が立たないところで船に居てもしょうがないと思うようになる。

船員の人に、石垣で降りたいとかけあってみた。

ちょっと渋い顔をしていたが、OKになった。
話してみるものである。

こうして、ひょんな事から石垣島に上陸する事になった。


石垣島上陸は、予定していなかったので、本屋に入って、地図とガイドを買った。
本の品揃えは充実していて、大抵の物は揃っていた。
それから、スーパーに立ち寄って、食糧の買い込み。

北海道や、那覇新港の待合所で話題になった、キャンパーの最終目的地、米原(よねはら)キャンプ場に行ってみる事にした。

港から20~30分ほど走った所にキャンプ場はあった。

「これがウワサの米原(よねはら)キャンプ場か・・・」

中に入ると、いたいた。
テントがたくさん張られている。中にはブルーシートをでっかく張って、明らかに長期滞在を決め込んでいるのもあった。
同じ原付でも、荷物の量がすごいのもあった(笑)


屋根付きの炊事場は、さながら「家」と化している。
連泊しているキャンパーが、炊事場に食器やら、調味料やらをそのまま置いているので、台所みたいになっている。

ウワサどうり、なんかすごいところに来ちゃったな・・・
単にテントがたくさん張ってあるくらいなら、そう驚きもしないのだが、ここは何となく雰囲気が違うのだ。
今までに見た事も無い風景なので、圧倒されそうになる。

気を取り直し、屋根がなくなっている炊事棟の近くにテントを張る事にした。
ここがいちばん空いていたし、どうもあのテントの群れの中に割って入るには気が引けたので・・・


12月1日。
本州のいたる所で雪が降ったらしい。