一目ぼれなのじゃ

コットンの手編みのサマーセーター。あぁ～、すてきぃ～、と吸い寄せられた。手に取るとずっしり重い、手編みの風合いが何とも言えず素敵。この厚みと素早くチェックした値段をもとに、ケチkebaは頭の中でこっそりコスト計算。「日本の夏は暑いので、実はこれを着られる時期は短いだろうし、仕事では着られないから、この値段だと元とれないしなぁ～」と、「欲しいけど却下」との結果が出た。

あきらめかけたんだけど、とりあえず試着してみることにした（それって、あきらめてないっちゅ～の）。肩のあたりが誂えたみたいにぴったり収まって、微妙に短い丈が何とも言えず素敵。ワイドパンツに合わせたらいいだろうなぁ～などと妄想（苦笑）。で、結局買ってしまった、おほほ。当分シャツやブラウスを着て、ベストのようにして着てみようと思うのであります。

洋服と言えば・・・

こないだバングラデシュのダッカで縫製工場が崩壊し400人近くの労働者が命を落としたが、そこからわかってきたファストファッションの下請け工場労働者の劣悪な労働条件に驚いた。欧米で売られているセーター一枚分の値段が彼らの月収、産休も取らせてもらえず工場で出産、みたいな、それこそ奴隷的と呼ぶにふさわしい状況。英国では、この工場に発注していた激安ブランドのプライマーク社に批判が集中しており、バングラデシュ国内でも労働条件改善デモが多発。進出して操業している日本企業も工場が被害に遭ったとされる（チャイナプラスワンという、中国集中リスク回避のためとして、中国やさらにはインドと比較しても圧倒的に安い労賃のために、○ニクロなどが進出している）。

以前、ジーンズを一本作るために膨大な水が必要という話を聞いたことがある。綿を育て綿糸にしてデニム生地にして染色し縫製してジーンズになるまでに、それはそれはものすごい量の水が必要なのだそうだ。その作業をすべて海外でやっているとすると、灌漑施設の脆弱な国で綿を栽培し、国民のどれだけが水道水をつかえているかわからないような国で水を使って作られている、ということになる。そしてそれを「安いからワンシーズンで捨てても惜しくない」とか言って買っちゃったら、労働力だけじゃなくてその国の資源まで買い叩いていることになる。その話を聞いた時にはさすがにぞっとしたけど、「適正価格のものを長く着ればエコ、って言われてもなぁ～」とも思って、都合良く忘れていた。が、神様は忘れさせてくれないようで、今回の事件。

少なくとも自分が現役で収入がある間は、たとえ普段着だったとしても、途上国に法外なことを押し付けて作られている、安い使捨てのような服は絶対着たくないと思った事件。とはいえ、高価なものに手を出して「お洋服様のために働く」なんてアホはしたくないあたし、母譲りの着道楽はDNA内臓品のため改善の余地がないので（苦笑）、今まで以上に選別眼を鋭くして対応するざますっ。