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記帳を頑張り中のkeba。水曜日は中間的ご褒美に、建築ツアーを申し込んでおいた。
ル・コルビュジエが設計した日本で唯一の建築物で、「ル・コルビュジエの建築作品ー近代建築運動への顕著な貢献ー」として2016年に世界遺産登録された、上野の国立西洋美術館の本館と前庭を、ボランティアスタッフと一緒に歩きながら案内してもらうツアー。
あたし的には洋風正倉院って感じなんだけど、ありがたいル・コルビュジエ建築のユネスコ世界遺産。どう見てもコンクリート造りの高床式倉庫なんだけどね〜。でも興味津々なんだ。
ネットで申し込んでおけば、常設展のチケットだけで参加できる。常設展エリアは出入り自由なので、早めに到着して常設展示作品と建物を、一足先に堪能。ミュージアムショップで義父母への贈り物を買って、集合場所に行った。美術館のショップっておしゃれなものが見つかるので、ちょっとしたお使い物を探すのに便利〜。
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あたしたちを案内してくださったのは、この青いベストをお召しの男性。本当は50分くらいのツアーなのに、1時間を超える熱の入った解説をいただいた。
ツアー参加中は写真撮影禁止なので、写真は全部事前か事後に撮ったものざんす。
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常設展エリアへの入り口を入ると「19世紀ホール」。吹き抜け空間になっていて、スロープで2階や中3階に行ける作りは、ニューヨークのグッケンハイム美術館をぎゅ〜っと小さくして四角くしたみたいな(それじゃあ原型をとどめてないじゃん・・・)とも言えなくもない、かなぁ〜。はさておき、その1階はほぼ全てロダンの彫刻が展示されているのだけど、奥まったエリアにパネル展示がある。
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今までの建物の変遷を時系列で示してある。ル・コルビュジエのアイディアを、美術館としてより良い空間とするための改装を、創建時と現在の写真を並べて示してあって、ツアー時の説明がよりよく理解できてよかった。
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松方幸次郎(川崎造船社長)が、日本で美術館を作って若手の画家たちに本物の西洋美術を見せてあげようと、戦前ヨーロッパで収集した膨大な西洋美術品は関税率が100%であったことなどから、ロンドンの倉庫とパリに残されていた。ロンドンの倉庫に残された作品は1939年の火災で失われ、数年前に目録が見つかったことが話題になった。
パリには約400点の作品が残され、当時のリュクサンブール美術館館長に預けらていた。館長のベネディット氏はロダン美術館の館長を兼任していたので、その一角に作品群が保存されていた。戦後は敵国人財産としてフランス政府の管理下に置かれ、サンフランシスコ講和条約締結後フランスの国有財産となった。
返還を求めた日本政府に対して、フランス政府は日仏友好のためにと、大部分を「松方コレクション」として日本に寄贈返還することを決めた。ただそのために新しい美術館を建てること、その輸送にかかる費用を日本が持つこと、などの条件が付けられた。
その条件を満たすために日本政府がル・コルビュジエに設計を依頼し、3人の日本人の弟子である、坂倉準三・前川國男・吉阪隆正が協力して建設にあたり、1959年に設立したのが国立西洋美術館。
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西洋美術館の向かいに立つのが東京文化会館。竣工は1961年で設計したのは前川國男。お師匠さんが設計した建物の建設中に、自分の設計した建物も着工したことになる。随所にお師匠さんの作品へのリスペクトが盛り込まれた文化会館。若い頃にはコンサートでよく通ったけど、この二つの建物がそういう関係にあったなんて、今日初めて知った。
おまけ
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エル・グレコの作品が飾られた壁。新しい収蔵作品として、またエル・グレコが加わったようだ。
国立西洋美術館の収蔵品には、「聖プラクセディス」があり2015年から常設展示されている。この作品はヨハネス・フェルメールの作とする研究者と、そうではないと主張する研究者の間で意見が一致しておらず、「フェルメールに帰属」と表記して展示されている。常設展はほとんどの作品のフラッシュなし撮影が許可されているけれど、この聖プラクセディスは撮影禁止になっている。
ル・コルビュジエが設計した日本で唯一の建築物で、「ル・コルビュジエの建築作品ー近代建築運動への顕著な貢献ー」として2016年に世界遺産登録された、上野の国立西洋美術館の本館と前庭を、ボランティアスタッフと一緒に歩きながら案内してもらうツアー。
あたし的には洋風正倉院って感じなんだけど、ありがたいル・コルビュジエ建築のユネスコ世界遺産。どう見てもコンクリート造りの高床式倉庫なんだけどね〜。でも興味津々なんだ。
ネットで申し込んでおけば、常設展のチケットだけで参加できる。常設展エリアは出入り自由なので、早めに到着して常設展示作品と建物を、一足先に堪能。ミュージアムショップで義父母への贈り物を買って、集合場所に行った。美術館のショップっておしゃれなものが見つかるので、ちょっとしたお使い物を探すのに便利〜。
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あたしたちを案内してくださったのは、この青いベストをお召しの男性。本当は50分くらいのツアーなのに、1時間を超える熱の入った解説をいただいた。
ツアー参加中は写真撮影禁止なので、写真は全部事前か事後に撮ったものざんす。
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常設展エリアへの入り口を入ると「19世紀ホール」。吹き抜け空間になっていて、スロープで2階や中3階に行ける作りは、ニューヨークのグッケンハイム美術館をぎゅ〜っと小さくして四角くしたみたいな(それじゃあ原型をとどめてないじゃん・・・)とも言えなくもない、かなぁ〜。はさておき、その1階はほぼ全てロダンの彫刻が展示されているのだけど、奥まったエリアにパネル展示がある。
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今までの建物の変遷を時系列で示してある。ル・コルビュジエのアイディアを、美術館としてより良い空間とするための改装を、創建時と現在の写真を並べて示してあって、ツアー時の説明がよりよく理解できてよかった。
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ユネスコの、世界遺産登録の承認書類
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前庭のロダン「考える人」
松方幸次郎(川崎造船社長)が、日本で美術館を作って若手の画家たちに本物の西洋美術を見せてあげようと、戦前ヨーロッパで収集した膨大な西洋美術品は関税率が100%であったことなどから、ロンドンの倉庫とパリに残されていた。ロンドンの倉庫に残された作品は1939年の火災で失われ、数年前に目録が見つかったことが話題になった。
パリには約400点の作品が残され、当時のリュクサンブール美術館館長に預けらていた。館長のベネディット氏はロダン美術館の館長を兼任していたので、その一角に作品群が保存されていた。戦後は敵国人財産としてフランス政府の管理下に置かれ、サンフランシスコ講和条約締結後フランスの国有財産となった。
返還を求めた日本政府に対して、フランス政府は日仏友好のためにと、大部分を「松方コレクション」として日本に寄贈返還することを決めた。ただそのために新しい美術館を建てること、その輸送にかかる費用を日本が持つこと、などの条件が付けられた。
その条件を満たすために日本政府がル・コルビュジエに設計を依頼し、3人の日本人の弟子である、坂倉準三・前川國男・吉阪隆正が協力して建設にあたり、1959年に設立したのが国立西洋美術館。
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西洋美術館の向かいに立つのが東京文化会館。竣工は1961年で設計したのは前川國男。お師匠さんが設計した建物の建設中に、自分の設計した建物も着工したことになる。随所にお師匠さんの作品へのリスペクトが盛り込まれた文化会館。若い頃にはコンサートでよく通ったけど、この二つの建物がそういう関係にあったなんて、今日初めて知った。
おまけ
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エル・グレコの作品が飾られた壁。新しい収蔵作品として、またエル・グレコが加わったようだ。
国立西洋美術館の収蔵品には、「聖プラクセディス」があり2015年から常設展示されている。この作品はヨハネス・フェルメールの作とする研究者と、そうではないと主張する研究者の間で意見が一致しておらず、「フェルメールに帰属」と表記して展示されている。常設展はほとんどの作品のフラッシュなし撮影が許可されているけれど、この聖プラクセディスは撮影禁止になっている。
ツアーは事前に申し込みがいるのですね。
美術館が建てられた歴史も面白い。
kebaさん、自分に良いご褒美を差し上げましたね。
上野においでになったら是非。
余裕があれば当日でも参加可能です。
予約は2週間前からウェブサイトで可能です。
ギャラリートークもやってますからタイミングが合えば是非。
美術館はたまに行くと気持ちが落ち着きます。
今年はたくさんご褒美したいです(笑)