kebaneco日記

日々の出来事、考えたこと、行った場所、見たもの、なんかを記録してます

TOT

2011年10月17日 | 折々の話題
レアアースを使わないリチウムイオン電池の開発に、大阪大学の森田靖准教授と大阪市立大学の工位武治特任教授らのグループが成功し、英国科学誌The Nature Materials電子版に論文が掲載されている。

炭素が平たく並んだ「臭化トリオキソ・トリアンギュレン」という炭素素材を加工して電極にすると、コバルトとリチウムの酸化物の電極を使う従来のリチウム電池と比べて、約2倍の電気容量(=放電時に流れる電流の量と放電可能時間を掛け合わせて質量あたりで比較)が得られたとのこと。ただし、100回の放電・充電サイクルで蓄電能力が3割程度減少するという問題は未解決という。

でも、中国の輸出制限などでレアメタルが不足して価格が高騰するなどという、生産過程への不確実要素を軽減でき、さらにコストダウンや軽量化の可能性に大きく道を開くものとして、今後が楽しみ。蓄電池の開発と自然エネルギーの有効利用は車の両輪のようなものなので、蓄電池の性能が上がることによって、電力の地産地消がさらに現実に近づくことになる。もちろん、蓄電した電気を家庭内に戻すには、直流と交流でえらく面倒な制御が必要だし安全性の担保もかなり慎重にせねばならないらしい。それでも、こういう技術こそ日本でどんどん伸ばしていって頑張ってほしいものだと思う。

唯一の心配事と言えば・・・、このトリオキソ・トリアンギュレン(trioxotriangulene)という物質、略すとTOTとなる。顔文字だと泣いてるみたいでちょっと不吉(苦笑)。




 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿