kebaneco日記

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そういわれれば・・・

2016年01月15日 | 折々の話題
昨日の夜、主人の帰宅を待ってる時に何気なくフィナンシャルタイムズのアプリでニュースをチェックして、面白い記事を見つけた。これから英国の国会で、イングランドも独自の国歌を持つべきかの法案の審議を始めるというのだ。セカンドリーディングと呼ばれる、英国下院での最初の法案原則に関する審議が3月に予定されているとのこと(ここで可決されれば、議論の場は委員会に移され、法案の条文に関する審議が始まる)。確かに、国旗はあるのに国歌は、イングランドだけなかったよな~、って、今ごろ気づいた。

例えばサッカーの国際試合などにおいて、スコットランド(「スコットランドの花」)、ウェールズ(「我が先祖の土地」)、北アイルランド(「ロンドンデリーの歌」)は独自の国歌を演奏し斉唱している。が、イングランドは英国国歌の「God Save The Queen」を使っている。労働党の国会議員トビー・パーキンス氏が、昨年のラグビーW杯のイングランドvsウェールズの試合ときに、ウェールズは自分たちの国歌を歌い、イングランドチームは英国国歌を歌っているのをみて、「これは国民がそれについてどう思っているのか聞いてみねばならない」と思いついたらしい。国民がいずれどの曲をイングランド国歌にするか決めることになる、かも?

ググってみると、The Telegraph紙に候補として11曲あげられていた。「Jerusalem=エルサレム」が断トツ一位(ちなみに、キャメロン首相はこれが良いと発言したことがある)、次いで「I Vow To Thee」, 「My Country」、「Vindaloo」, 「The Red Flag」と続き、中にはクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」や先日亡くなったデイヴィッド・ボウイの「チェンジズ」、ビートルズの「ヘイ・ジュード」なども含まれていた。

Jerusalemはウィリアム・ブレイクの詩にパリー卿が曲をつけたもので、毎夏のプロムナードコンサートの最終日に国歌やエルガーの「Land of Hope and Glory=希望と栄光の国」などと一緒に歌われる、イギリス人にとっては特別な曲。プロムスのラスト・ナイトでの演奏風景は以下のような感じ。

指揮者のイルジー・ビエロフラーヴェクが、オーディエンスに向かって指揮棒を振って歌い出しのタイミングを教えたり、国歌でもないのに人々が起立している姿。この歌がどれだけ特別か、そのなかの一人としてではなく(住んでた頃はよく行ってたので)、傍観者の一人としてこうやってビデオで見ると今更ながら思い知らされ、興味深い。

JERUSALEM - Last Night of the Proms - 2010

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2 コメント

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エルサレム? (みどり)
2016-01-15 22:47:44
色々知らないことだらけです。

ウィリアム・ブレイクの詩の内容が分からないので何とも言えないのですが、エルサレムという、イングランドから遠く離れた地名がイングランドの国歌になっていいのかと・・。
でも、イングランド人にとっては特別なのですね。


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みどりさま (keba)
2016-01-16 11:23:59
エルサレムというのはこの曲の愛称みなたいなもので
正式な名前は、足跡がどうこうっていうのだった(笑)と思います。
英国にエルサレム(聖地)を建てるまで戦う、みたいな内容の讃美歌です。

エルサレムを聖地としない宗教もあるわけで
このご時世ひょっとしたらあまりよくないチョイスかも~
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