暮らす、生きる、繋がる、持続可能な未来

人も社会も、成長と負荷を切り離して、落としどころを考える。

知っ得「建築士試験直前チェック・建築法規」その② 2023

2023-06-21 11:12:52 | ビジネス・教育学習
◇建築士受験講座も、7月の建築士試験日を控えて、もう一息というところです。
◇今回も、学生から質問があった理解度が不十分と推察する部分の確認を続けていきます。

◇建築物の高さの算定において、
 ・階段室、昇降機塔等の床面積が建築面積の1/8以内の場合、当該建築物の高さに算入しないという規定がある。(政令2条1項六号ロ)
 ・しかし、この控除規定を適用しない部分がある。
   一つは、北側斜線制限(法56条1項三号)の計算をする場合
   もう一つが、避雷設備を設置する場合(法33条)の建築物の高さを算定する場合
 ・北側斜線制限の計算が、この条項の対象でないことは充分説明していますが、
   避雷設備を設置する場合(法33条)の建築物の高さを算定する場合については、学生から質問が有り、説明を追加した次第です。
 ・調べてみれば、一級建築士試験で、R3年(文章問題)、R4年(図形問題)と続けて出題されていました。
◇参考:政令2条1項六号ロ:法第33条及び法第56条第1項第三号に規定する高さ・・・を算定する場合
    を除き、・・・までは、当該建築物の高さに算入しない。・・・すなわち、法第33条(避雷設備)及び法第56条第1項第三号(北側斜線制限)に規定する高さという
    ことになる。

◇都市計画法で学生の正解率が低かった演習問題は、都市計画区域、準都市計画区域内の開発行為で、
  都計法29条ただし書きで、開発行為を要しない「公益上必要な建築物」の部分です。
◇政令21条で定めているのですが、記述の仕方が、基本は「次に掲げるもの」としていますが、
  「次に掲げる建築物以外のもの」と記述している条文があります。「政令21条二十六号」です。
  ・イ:学校教育法に規定する専修学校
  ・ロ:児童福祉法による家庭的保育事業等、社会福祉法による社会福祉事業等の建築物
  ・ハ:医療法に規定する病院
◇緩和対象の中に「次に掲げる建築物以外のもの」という条文は、学生が対応できていない部分かと。
◇これらは用途を変えるだけで、異なる問題が構築できるので、学生の不正解率が高くなる要因かも?

◇誰が誰に提出する文書なのか?
 ・法15条1項において、建築工事届の規定があります。
 ・建築主(クラウアント)が、建築主事を経由して、都道府県知事に提出する規定です。
 ・学生は設問で、「設計者が提出」という文言に誤認をしています。
 ・建築をする誰かが、役所の提出するものとの、曖昧な概念で記憶している気がします。
 ・曖昧な記憶であれば、法令集で確認すれば済む話なのですが、昨今の学生はしませんねぇ~・・・。
 ・確認申請書を見ても、申請代理、設計・工事監理者は「誰べええ」と記述して、建築主が出します。
 ・ちなみに、建築物除去届は、施工者が出す規定になっています。

2023年6月21日 by shrs(シュルズ) 建築基準適合判定資格者、一級建築士

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 知っ得「建築士試験直前チェ... | トップ | 知っ得「建築士試験直前チェ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ビジネス・教育学習」カテゴリの最新記事