暮らす、生きる、繋がる、持続可能な未来

人も社会も、成長と負荷を切り離して、落としどころを考える。

エコピープルおじさんの戯言(たわごと) その6

2020-07-31 10:13:18 | ビジネス・教育学習

◇昨日の毎日新聞に、「バイオミメティクス」の記事がありました。
◇そこで今日は、「バイオミメティクス」を軸に、「自然共生社会」について考えていきたいと思います。
◇エコ検定公式テキスト改訂7版でいえば、第3章の3「生物多様性・自然共生社会」の分野です。

◇「バイオミメティクス」は「生物模倣」と訳し、「バイオミミクリー」と称されることもあります。
◇自然界の様々な生物のもつ自然共生機能を、我々の生活に活かす技術です。
◇例えば水洗便所の便器ですが、水を流すだけで綺麗に流れますが、何故、便器は汚れないのでしょう?
◇研究開発の動機は、雨の日に泥まみれになるはずのカタツムリが、綺麗なことに着目しています。
◇カタツムリの防汚機能を研究し、開発されたのが、水洗便所の便器なのです。
◇もう随分前になりますが、INAX(イナックス)と称していた頃に、同・研究所の方から教授頂いたお話です。

◇その他にも、様々な生物模倣技術の工業製品が、我々の生活を豊かにしているのです。
◇新幹線のデザインもバイオミメティクスの技術ですよね!
◇上記公式テキストの91ページのCOLUMNの欄に、用語解説と事例が記載されています。
◇そこで我々は、「生物多様性」の大切さにも気づき、考える必要がありますよね!
◇「生物多様性の危機」については、7月28日のこの欄で、「ウナギの絶滅危機」から課題提起しました。
◇今回は、「生物多様性」の定義と重要性について、上記公式テキストから整理していきたいと思います。

◇生物の多様性:様々な生態系が存在し、生物の種間、種内に差異が存在すること。
◇生態系の多様性(様々な生態系が存在すること):干潟、サンゴ礁、森林、湿原、河川など。
◇種の多様性(種間に差異が存在すること):動植物、菌類、バクテリアなどが生育・育成している。
◇種内の多様性(遺伝子の多様性ともいい、同じ種内で個体や個体群に遺伝子レベルで違いがあること)
 例:アサリの貝殻で遺伝子の違いで様々な模様がある。メダカは地域によって遺伝子集団が異なる。

◇我々は、生物の多様性のもたらす恵沢を享受して生存し、人類存続の基盤ともなっている。
◇国連環境計画(UNEP)により、これらの恵みを「ミレニアム生態系サービス」として整理している。
 ・供給サービス:食料、淡水、木材、繊維、燃料、医薬品の原料、etc.
 ・調整サービス:気候調整、洪水制御、自然災害防止、被害軽減、疾病制御、水の浄化、etc.
 ・文化的サービス:審美的価値、精神的価値、教育リクレーションの場の提供、etc.
 ・基盤サービス:栄養塩の循環、土壌形成、光合成による酸素供給、etc.
◇人類は、このような自然から享受する生態系サービスをないがしろにしているのです。
◇生態系を大切にして、自然との共生社会を築く努力が求められていると思います。
◇そんな努力の行動基盤となる基礎知識が、エコ検定の知識であると解釈していただければと思います。
◇「そんな戯言(たわごと)を聞いている暇はない。」と言わずに、耳を傾けていただきたいと思います。

2020年7月31日 by エコ検定普及勝手連「エコピープルおじさん」
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エコピープルおじさんの戯言(たわごと) その5

2020-07-30 10:51:24 | ビジネス・教育学習

◇今朝の新聞記事から、広島の原爆による被爆者健康手帳の交付を求める訴訟から、放射能を考えます。
◇エコ検定の公式テキスト改訂7版では、第3章8「震災関連・放射性物質」のところで解説しています。
◇東日本大震災による原発事故を受けて、従来の災害廃棄物の範疇では処理できない状況への対処です。
◇原発事故を受けて、2011年8月26日に、「放射性物質汚染対処特措法」が成立しているのです。
◇それらの政策背景や概要は、秋になってから、エコ検定の試験日を見据えて取り組みたいと思います。
◇今回は、被爆者健康手帳の交付を求める訴訟をきっかけとして、用語の定義を整理しようと思います。

◇新聞記事による今回の訴訟で注目すべきは、「内部被爆」に言及していることです。
◇エコ検定の公式テキスト改訂7版から用語の定義等を整理すると、
 ・放射性プルーム:大気中に放出された、放射性物質を含んだ空気塊。
 ・外部被爆:大気中に放出され、地表に沈着した放射性物質から発する放射線による被爆。
 ・内部被爆:飲料水、農水産物等に移行した後、それらを体内に取り込む、食物経由の被爆。
 ・㏜(シーベルト):放射線による物理的エネルギーの強さ㏉(グレイ)に人体の影響度合いを加味した単位。
 ・㏃(ベクレル):放射線を出す能力(放射能)の単位

◇厚生労働省は、2011年に、食品に含まれる放射性物質の暫定基準を定めています。
 ・内部被ばく線量が、年間5m㏜(ミリシーベルト)に達しないように、出荷規制をしました。
 ・同時に飲料水についても暫定基準を定めましたが、ヨウ素131が、東京都の一部の水道から検出。
 ・原発事故による放射能の影響が、広範囲にわたることの懸念事項が示されました。
 ・その後食品基準については、セシウム以外の核種も考慮し、年間1m㏜を超えないように強化。
 ・具体的には、一般食品は100㏃/㎏、乳児用食品、牛乳は50㏃/㎏、飲料水は10㏃/㎏としています。

◇「そんな戯言(たわごと)を聞き考えている暇はない。」と言わずに、耳を傾けていただきたいと思います。

2020年7月30日 by エコ検定普及勝手連「エコピープルおじさん」
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エコピープルおじさんの戯言(たわごと) その4

2020-07-28 16:02:28 | ビジネス・教育学習

◇今回は、国際自然保護連合(IUCN)が作成する「レッドリスト」について取り上げてみましょう。
◇今朝の毎日新聞の記事より、私も大好きな「ウナギ」や「マツタケ」のことを取り上げています。
◇近年、高級食材化していますので、「ウナギ」を食べるのは、「土用丑の日」の日だけにしています。
◇「マツタケ」に至っては、もう、食べた記憶が定かではない、消し去った食材なのですが・・・。

◇国際自然保護連合(IUCN)が作成する「レッドリスト」とは何かと言えば・・・。
◇エコ検定公式テキスト改訂7版の92ページの説明をまとめると・・・。
 ・国際自然保護連合(IUCN)は、本部がスイスにあり、1948年に設立された。
 ・地球の自然環境や、生物多様性を保全し、自然資源の持続的利用の実現を目的としている。
 ・そのための政策提言、啓発活動、他団体への支援を目的とする機関である。
 ・そのIUCNが作成し、野生生物の現状を知る手掛かりとなるのが、「レッドリスト」です。
 ・2017年3月公表の「レッドリスト」には、既知種173万種うち、91,523万種が評価されています。
 ・うち、25,821種が、絶滅危惧種として選定され、935種が絶滅、または野生絶滅になっています。

◇絶滅危惧種の分類は、水産庁の「ウナギをめぐる状況と対策」平成28年10月版よりまとめると・・・。
 ・絶滅危惧ⅠA類
  ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が 極めて高い種(ミナミマグロも入るようです。)
 ・絶滅危惧ⅠB類
  ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種(大西洋クロマグロも入るようです。)
 ・絶滅危惧Ⅱ類
  絶滅の危険が増大している種(メバチマグロも入るようです。)
◇マグロ好きの私には、とてもつらい話になっています・・・。

◇地球の自然環境や、生物多様性を保全し、自然資源の持続的利用の実現を目的とした場合に困ること。
◇それは、トレードオフの関係が生じることです。
◇ウナギの生息環境を調べていて困ったこと・・・。
 ・日本の河川は、台風期の洪水に備えるための「治水」という機能を考えている。
 ・一方、田畑で農家が効率的に水を給排水する「利水」という性格をもつことも考えている。
 ・そこで、1960年代から、管理がしやすく比較的強固なコンクリートで土手を固めるなどしてきた。
 ・ところが、鰻を保全する為には、コンクリートで「治水・利水」をするのは好ましくはない。
 ・石や土を積んだ取水堰にするなどする必要があり、「治水・利水」という観点からは、不便が生じる。
 ・こんなトレードオフの関係にあるのですが、さあ、皆さんなら、どうします?

◇ウナギは、完全養殖ができない生物です。
◇「しらす」を捕獲して、養殖場で養殖したものを、私たちは食しているのです。
◇親うなぎが、どこでどのようにして産卵するのか、謎のままなのです。
◇我々が、自然界と融合して生きてゆくことの難しさを、うなぎの事例でも考えさせられます。
◇自然と共に生きる「新しい日常」について、常に問題意識を持って考えていきたいものです。
◇そんな思考シミュレーションの手助けをする基礎知識が、「エコ検定」なのです。
◇「そんな戯言(たわごと)を聞き考えている暇はない。」と言わずに、耳を傾けていただきたいと思います。

2020年7月28日 by エコ検定普及勝手連「エコピープルおじさん」
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エコピープルおじさんの戯言(たわごと) その3

2020-07-18 10:35:47 | ビジネス・教育学習
◇未だ終息の兆しが見えない「新型コロナ」に、われわれ国民は、右往左往してしまいます。
◇そんな中、いつぞやのトランプ大統領の珍・治療発言で、にわかに話題になったのが太陽光です。
◇その根拠は、アメリカ国土安全法保障省長官ウィリアム・ブライアン氏の研究結果発表からです。
◇その内容と根拠に関するエビデンスは、その道の専門家にお任せして、ここで深堀りするのは控えます。
◇「エコ検定」の範疇である、地球を太陽光から守っている、オゾン層について、理解していきます。

◇気象庁のH.P.に、太陽光の「紫外線(UV)」とは、の記述があります。
 ・太陽からの日射は、波長により、赤外線、可視光線および紫外線に分けられるようです。
 ・可視光線よりも波長の短いものが紫外線とのことです。
 ・紫外線(UV)の中でも、波長の長いほうからA・B・C と大別されています。
 ・フロン等でオゾン層が破壊されると、地上において生物に有害な紫外線(UV-B)が増加するとのこと。
 ・それにより、生物への悪影響が増大することが懸念されているようです。

◇紫外線の種類(気象庁H.P.より)
 ・UV-A (315-400 nm)
  大気による吸収をあまり受けずに地表に到達します。
  生物に与える影響はUV-Bと比較すると小さいものです。
  太陽からの日射にしめる割合は数%程度です。
 ・UV-B (280-315 nm)
  成層圏オゾンにより大部分が吸収され、残りが地表に到達します。
  生物に大きな影響を与えます。
  太陽からの日射にしめる割合は0.1%程度です。
 ・UV-C (100-280 nm)
  成層圏及びそれよりも上空のオゾンと酸素分子によって全て吸収され、地表には到達しません。

◇オゾン層破壊の影響は?「エコ検定の公式テキスト」より
  (これ、エコ検定試験の過去問で、よく見かけます。)
 ・皮膚がんや白内障が増加する。
 ・感染症に対する免疫作用が抑制され、疾病にかかりやすくなる。
  (新型コロナも感染症ですよね!オゾン層破壊防止は、新型コロナ対策になるのかなぁ~・・・?)
 ・動植物の育成阻害により、生態系に影響し、農作物の収穫が減少する。

◇オゾン層保護への取り組み(世界の動向)
 ・1985年:ウィーン条約(オゾン層の保護のためのウィーン条約)採択
 ・1987年:モントリオール議定書(オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書)採択
 (日本国内法)
 ・1988年:オゾン層保護法制定
 ・2001年:フロン回収、破壊法制定 ⇒ 2013年にフロン排出抑制法に改正

◇こんな事を調べてゆくと、新型コロナ問題も、地球環境のメカニズムとの関連が、多々ありそうです。
◇「そんな戯言(たわごと)を聞いている暇はない。」と言わずに、耳を傾けていただきたいと思います。

2020年7月18日 by エコ検定普及勝手連「エコピープルおじさん」
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エコピープルおじさんの戯言(たわごと) その2

2020-07-17 10:31:07 | ビジネス・教育学習
◇みなさん「たこ焼き」は好きですか?
◇でも、「美味しい・たこ焼き」が食べられなくなるかもしれませんよ!
◇地球環境問題は、地球温暖化だけではないのです。
◇「美味しい・たこ焼き」は、「生物の多様性」という、地球環境問題に関係しているのです。
◇「生物の多様性の減少」の影響で、「美味しい・たこ焼き」が食べられなくなるかもしれないのです。

◇「美味しい・たこ焼き」は何からつくられているか、調べた(聞いた)話を整理してみます。
・生地は、小麦、鶏卵、山芋、カツオ&昆布のだし etc.
・具材は、蛸、ネギ、天かす、紅ショウガ etc.
・調味料は、鰹節、青のり、ソース(トマト、リンゴ、ニンジン)、マヨネーズ(鶏卵、醸造酒 etc.) etc.
・実はまだまだあり、「美味しい・たこ焼き」の原料は、25種類は下らないそうです・・・。

◇このように、自然の恵みから得られる、多様な食材を使うから、美味しいのです!
◇すなわち「美味しい・たこ焼き」は、生物多様性の減少という生態系環境問題と関連するのです。
◇「美味しい・たこ焼き」は、約40億年の進化の歴史で生まれた、豊かな生態系の恵みの一つなのです。

◇「たこ焼き」に関わる生物要素の整理を、ちょっと深堀りしてみましょう!
◇自然界には、生物の分類5界説というのがあるそうで、タコ焼きに関わる要素を整理してみると・・・
 ①動物:蛸、鰹、鶏、
 ②植物:小麦、山の芋、ネギ、油やし、生姜、梅、トマト、リンゴ、人参、玉ねぎ、さとうきび、トウモロコシ、稲、大豆 etc.
 ③菌類:鰹節カビ、酵母、麹菌 etc.
 ④原生生物:アオサ、コンブ
 ⑤原核生物:酢酸菌、乳酸菌 etc.
  (モネラ界:「5界説」の原核生物界で、細胞を持たない生物のことを「モネラ界」というそうです。)

◇生物多様性を守らなければ、美味しい「たこ焼き」が食べられなくなるかもしれない?
◇さあ、皆さんならどうします?
◇私たちは地球人として、もっと、自然界のメカニズムを知り、理解することが必要だと思いませんか?
◇「エコ検定」を受験することで、その知識(自然のメカニズムの知識)を深めることができます。
◇勿論、「エコ検定」試験の本論である、歴史と政策と社会的活動が主体というのは、変わらない要素です。
◇それらの集積として、地球の自然と共に暮らすとは何か、知恵を育むことなのではないでしょうか?
◇「そんな戯言(たわごと)を聞いている暇はない。」と言わずに、耳を傾けていただきたいと思います。

2020年7月17日 by エコ検定普及勝手連「エコピープルおじさん」
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