ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

三尊仏

2014-05-07 | なんとなく仏教?
三尊仏(さんぞんぶつ)というのは、

真ん中に本尊様、

その左右にそれぞれ 本尊さまとは違う仏様(菩薩様など)をまつり、

そのみっつ(?)でワンセット(?)の仏様を言う。



仏像を配置する形式のひとつだ。




ネパールの三尊像(国立博物館蔵)






「三尊仏」というと、ポピュラーなのは、
釈迦三尊、阿弥陀三尊、薬師三尊 あたりではないだろうか。



阿弥陀様(阿弥陀如来)は 観音菩薩・勢至菩薩と 
よくセットで安置されたり 描かれたりする。

真ん中が 阿弥陀様 →→→中尊(ちゅうそん)

左右に 観音様、勢至さま →→→脇侍(きょうじ
 


浄土寺の阿弥陀三尊仏


  ね、こんなの、見た事あるでしょ?






薬師三尊は、薬師如来と、日光菩薩、月光菩薩(がっこうぼさつ)と一緒。



ご存知、薬師寺の薬師三尊。 美しい!






お釈迦様(釈迦牟尼仏)の仏像(釈迦如来像)の場合は、
お釈迦様が 真ん中で、その両脇を固めるのは、 
文殊菩薩と普賢菩薩、梵天と帝釈天、
薬王菩薩と薬上菩薩、金剛手菩薩と蓮華手菩薩などの例
があるのだそうだが、

ジョルジュ的には(笑)、
「もんじゅ・ふげん」つまり 文殊菩薩と普賢菩薩が一般的かな~、と。



  

ご存知、法隆寺の釈迦三尊。






他に、
劉備・関羽・張飛 の三人を 
やはりひとまとめにする機会が多いのであれば、
あれは 三国志演義三尊?(笑)





ま、例外とか、いろんなのがあるわけで。
(参照:三尊形式と其の他の如来








吉野 金峯山寺の蔵王堂の三尊仏は、
ほぼ 同じ蔵王権現が 三体 並んでいる。

それぞれ 蔵王権現の元のお姿である、
釈迦如来、観音菩薩、弥勒菩薩 を表しているという。

そして それぞれが 過去・現在・未来 の三世にわたって
衆生を救済してくれる事を意味している とも言う。


          


特徴的な 高く上げた足は、【魔】を踏み砕いてくれるのそうだ。

この蔵王堂の三尊仏の前に坐し、憤怒の怖ろしい形相を見上げつつ、 
私は 限りない優しさ、【慈悲】を感じていたように思う。






また、役の行者(えんのぎょうじゃ)の場合、
前鬼・後鬼の夫婦の鬼を従えた三尊形式で
絵にしたり 仏像を安置する事が多い。



役の行者(役 小角、えんのおづぬ)については、
めんどくさくなるから、書かない(笑)。 



ただ、今月7日(水)に 俳優の滝田栄が出てきた放送
「TV日本遺産物語 ~時を紡ぐ旅~ 第3回 紀伊山地」
を見ていたら
役の行者の事を
「今から1300年前の呪術師です」
という説明があった。

呪術師だったのかぁ!(笑)

う~~ん。 と唸ってしまった私は、
もう少し違う言い方をして欲しかったのかも?





それから、とにかく、蔵王堂はスゴイ!

お堂がすごくて、柱もすごくて、中に安置されている三尊仏もすごいが、

裏側に置いて(?)ある仏像群の中にも
とんでもなくスゴイのがあるから、
仏像ガールたちは、ずえっったいに、中にお参りしないとダメよ。



着色されていない蔵王権現像、聖徳太子像、前鬼・後鬼像、
ああ!!! あの中で 写真が撮れたらよかったのに!(笑)



吉野

2014-05-07 | なんでもないこと
ケーブルを 吉野山駅で降りる。

ここいら辺りまでが、<下千本>。



坂道を上り始める。

黒門がある。 あったらしい(苦笑)。






最初にあるお寺さんが、弘願寺。

本尊は阿弥陀如来だが、
関屋地蔵尊というのが、歯痛に霊験があるとか。

6月4日には 歯がため地蔵祭が行われる。 だ、そうだ。







歯が抜けると、上の歯は床下に、
下の歯は 屋根に投げて、
「鬼の歯にな~れ」とか何とか唱える、
という方法が 子供の頃には あったが

こんな所に収める、という方法もあるのだ、と思った。

生まれた家は 床が高く、
はめた板には穴があったので
容易く投げ入れる事ができたし、

屋根は茅葺きだったので
投げて届けば、落ちてくる事はなかった。

最近の子は みんなどうしてるんだろう?

そういえば ウチの子たちには どうさせただろう?



確か 全部とっておいている子が 誰かの所にいたなぁ。

誰だっけ?(笑)



~~あ、今、息子が帰って来たので、聞いてみました。

  屋根や床下に投げて、
  その後の行方は追わなかったらしいです。

  どこかに転がって行って、今でもその辺に転がっている、
  或いは 朽ちて庭の成分の一部を占めている、
  という可能性はありそうです~~



5月19日追記:思い出した。

        「ねずみの歯に、な~れ」というのもあった。

        多分、上の歯が「ねずみの歯」だったろうと想像。 






さらに上がると、銅で出来た大きな鳥居がある。

  逆光の、銅の鳥居


そんなに古そうには見えなかったが、
成立年代は不詳で、

聖武天皇の時代の、東大寺大仏を建立した余りの銅で造った、
という伝承があるそうだ。

ただし、その後 何度か 火災に遭い、
その度に再建されていると、これは、記録がある。

高さ 8.2m、  柱間隔 7.4m、  柱径 1.1m。

逆光でよく見えなかったが、扁額には「発心門」とあるらしい。



傍らの解説板によると 
この鳥居は 
俗界と浄域との結界であり、

仏道修行を発心(ほっしん)するところ、
菩提心(ぼだいしん)を起こすところ 

なのだそうだ。

菩提心とは。 悟りを求める心、かな?

検索してね(笑)。



修行者たちは ここで 俗界を離れて修行を行う心を
奮い立たせるのだそうである。

また、
山上ヶ岳頂上(大峰山)にある山上蔵王堂までの間にある
発心門・修行門・等学門・妙学門と続く
金峯山(きんぷせん)四門の第一門なのだそうである。

ならば、この他にも 門(または、鳥居)を
いくつも通るのだな、と思ったのだったが、
他には気づかなかった。

という事は、うすらボンヤリと歩いていたのか、
または 他の門は もっと山奥で
そこまで到達しなかったのか、の どちらだだと思う(泣)。




銅の鳥居から眺めた商店。

「修験道用 法衣法具一式」と見えるが、
名物のくずもちを商っている。