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心の旅紀行

人生は神と自我の二人三脚 kiko

時代遅れの国土拡大主義

2021年06月05日 | 世界
国土拡大主義をとって頑張っても現代ではかつての帝国主義時代のように国土を拡大することは不可能です。役に立たないと言われている国連ですが、戦争で国土を拡大してはいけないという国際法はまずまず実行されています。

それなのにイスラエル、中国、ロシアなどがちびちびと国土を拡大しているのは非常識です。世界から受ける批判は強まっています。経済交流が重要な現代、政治的批判を受けることは実は大損です。獲得した国土による得より損の方がはるかに大きいと思います。

イスラエルは国土を拡大すればするほど世界の批判が強まり、反対にパレスチナに対する同情が深まります。パレスチナ支援国が増えます。それに反感を覚えてイスラエルが強硬になればなるほど、第一のイスラエル支援国のアメリカすらイスラエルを見限ることがおこりえます。支援国がなくなれば、イスラエル滅亡の確率は高くなります。パレスチナなど周辺国が強くなるからです。国土拡大主義を捨て、パレスチナとの妥協をはかることに全力を注ぐべきです。国土を縮小してでも妥協点を見つけた方がイスラエルは得です。

中国は隣国との国境争いをよくやります。押せ押せで押してできるだけ国土を広くして国境線を妥結したいというのが中国の方針のようです。押される隣国はたまったものではありません。中国を中心として経済圏をつくりたいという気持ちがなくなります。これは中国にとって大損です。無理がない線で妥結して経済交流に注力した方が中国は繁栄します。ロシアもまったく同じです。近代的国のあり方に関する知識が未発達です。古臭い価値観に執着し、大損しています。

概して民主主義国は国土拡大主義を卒業し、経済交流重視の外交方針をもっています。非民主主義国に対しても経済交流する姿勢です。しかし国土拡大主義をとる国に対しては批判的で政治的制裁を加えたりしています。その結果、戦争がおこる恐れを感じる雰囲気が生じています。

国土拡大主義の国がその主義を放棄し、国境は行政区分と考え、経済交流を重視するのが近代的な外交と思います。国境をこえて人が自由に往来するようなれば家族・友人が隣国に住んでいてもあまり問題ありません。

ところで日本は近代的国のあり方に関する研究が乏しく、かなり保守的な国です。近代的国に脱皮できず、低迷しています。強大国にあこがれる古臭い価値観を捨てるこことができないでいます。アメリカに服属するのは、弱小国と思うからではなく、虎の威を借るキツネの心理だと思います。実は強大にあこがれています。国民の幸福が第一という政治にはなっていません。平和主義の先端的憲法を持っていますが、人々は戦前の国土拡大主義を捨てきれていません。憲法がもったいない国です。隣国と仲が悪くなる方向です。

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