安倍元総理が提唱した積極的平和主義とは、軍事力均衡による戦争抑止です。岸田文雄総理は安倍元総理の主義を継承し、防衛力強化を進めています。
しかし、ウクライナの背景にNATOがあるのにロシアは、宣戦布告なき攻撃をウクライナに行い、NATOはロシアに攻撃をやめさせることができていません。ヨーロッパは、団結してロシア軍をウクライナから追い出すまでウクライナ軍事支援をやめないと誓約したそうですが、ヨーロッパの団結が怪しいというにニュースばかり流れてきます。
ドイツが最新のドイツ製戦車をウクライナに提供することに躊躇しています。ドイツが戦争に巻き込まれたとき、NATOは信用できるか、アメリカはドイツを守ってくれるかと苦悩しているように見えます。
現時点でNATOにはロシアと戦争する気はないと思います。ロシアは、NATOの弱気を見て、ウクライナ占領地のロシア化に自信を取り戻し、ここぞとウクライナ軍を叩いている感じがします。
アメリカは、軍事支援を続けると言っているが、一気にロシア軍を押し戻すような武器弾薬を提供するとのニュースは流れていません。短距離ミサイルの先端にドローンを搭載した武器が安価で、破壊力は小さいが、標的を的確にとらえ、破壊できるというニュースが流れましたが、提供されたとか、戦果をあげたといったニュースは流れていません。アメリカもロシアと戦争することは避けたいと思っていると思います。
悲惨なのはウクライナで戦没者や破壊された町は増える一方です。戦争の終わりが見えません。
AさんとBさんが殺し合いを始めたら、警察は殺し合いをとめ、両人を逮捕し、取り調べ、裁判にかけます。ところが国連は、ロシアが悪いと判断したのに、ロシアのウクライナ戦争をとめません。とめる力も知恵もありません。有志国が、自分が戦争に巻き込まれることを恐れながら、慎重にウクライナを支援しています。これでは戦争が長引くことは明白です。長引けばウクライナの被害は拡大します。
安倍元総理の積極的平和主義は、無効であることが証明されたのではないでしょうか。
それなのに岸田総理が、防衛力・アメリカとの同盟強化論を振りかざし、防衛費増額・増税を実行しようとしているのは、現実認識、未来予測ができていないからだと思います。
アメリカとの対決を覚悟しているロシアや中国が、日本の「反撃能力」に怯え、日本を攻撃しないと考えるのは甘すぎます。たとえば中国の攻撃力に勝る反撃能力とは、どの程度の力と日本は計算しているのでしょうか。政府は大赤字です。増税しても10必要なのに1用意できる程度と思います。反撃能力と言えるような反撃能力ではないと思います。戦争抑止力はないと思います。
軍事費をもう増やせない実質財政破綻のアメリカが、自分の国土が侵略されない状態で中国と戦争し、台湾を守るとは思えません。中国の台湾戦争は、ウクライナ戦争によく似た形になるのではないでしょうか。台湾が地獄になります。
アメリカは、日本は、軍事力がある(おせじ)、台湾に近い、他国ごとと思うな、自分が攻撃されたと思って台湾を助け、中国と戦えと強く要請してくるでしょう。これがアメリカ従属の意味だ、アメリカとの同盟の意味だと日本に迫ってくるでしょう。日本はアメリカとの同盟強化と言ってきた手前、アメリカの要請を拒否できないでしょう。自由自主を失い、日本はやはり戦場となり地獄なる恐れが大きいと思います。
ロシアが、北方諸島周辺海域での日本の漁業を認めない動きです。ロシアは日本を敵に準じると見て、真剣に対立してきています。アメリカとの同盟強化と言っている日本がロシアとの経済関係を維持できると思うのは甘すぎます。
岸田総理の外交は明らかに戦争モードです。しかし、簡単に勝てるどころか、苦戦して負ける恐れが大きい防衛力・アメリカとの同盟強化と思います。
ロシアや中国も大損害を受け、プーチンロシア大統領一派失脚、ロシア連邦崩壊、中国共産党崩壊、中国分裂のような大変事がおこると思うが、日本が無傷で発展を続ける確率はゼロと知るべきです。