中国政府の国土拡大主義行動が強まっている

早々と新型コロナウイルスとの戦いに勝った中国政府は、ウイルス禍に苦戦している隣国に配慮するどころか、チャンス到来と国土拡大主義行動を強めています。南シナ海で力で確保した島々について新行政区を設けて統治を確実にしつつあります。東シナ海利権追及を継続し、海警船を尖閣諸島周辺の日本管理海域に侵入させ、尖閣諸島をとる意志表示を続けています。防衛識別圏を太平洋中央部の方向に押し広げるため、中国の空母艦隊は日本の島と島の間の公海を通過して太平洋に出て活動を活発にしています。アメリカ軍の活動範囲を東へ押し返すこと、台湾をアメリカから引き離すこと、日本を牽制することが重要な目的になっています。

経済交流については政経分離で交流拡大路線をとるか微妙です。中国政府の国土拡大主義が目立つと当然のことながらアメリカ・ヨーロッパは経済交流を抑制してきます。まだアメリカ・ヨーロッパではウイルス禍は終わっていません。中国政府はアメリカ人やヨーロッパ人が中国に来ることを制限するでしょう。中国とアメリカ・ヨーロッパ間の経済交流は横這い・縮小の傾向が出るかもしれません。

今回のウイルス禍で各国まとまって協力してウイルスと戦うのではなく、国家主義を強め、高くした国境をそのまま維持するようなことになりそうです。国連は一段と動けなくなってきました。

しかし私は絶望することなく、世界と国の調和を追及していきたいと思います。アメリカと同盟する日本ではなく、平和世界建設に貢献する日本への脱皮を考えていきたいと思います。アメリカと同盟して中国と対立しても世界は平和にならないからです。日本が発展することがないからです。アメリカも中国も世界指導力を持つことがないからです。

韓国が冷静であることはいいことである

新型コロナウイルス対策でも、朝鮮（北）対策でも、アメリカ対策でも韓国にあまり動揺がないことに感心します。日本では韓国の悪口をいう人が多いのですが、韓国のおかげで日本が助かっている面が多くあります。韓国のよい面を見るようにし、むしろ日本は自分の反省すべき点を反省して自分を改善することがだいじと思います。たとえば東京電力福島第一原発（事故原発）の処理処分、安全化が遅々として進みません。ウイルスもこわいが、事故原発からまた来るかもしれない放射性物質にも恐怖を感じます。この放射性物質は日本にとって脅威であるだけでなく、隣国、さらには世界にとっても脅威です。

人類は新型コロナウイルスに勝つ

クオモニューヨーク州知事が、州で無作為に選んだ3000人について新型コロナウイルス感染検査（抗体検査）を行い、14％に抗体が確認されたと発表しました。この抗体検査については信頼性に疑問を示す専門家もいます。したがって感染者は14％とはまだ言えませんが、クオモ州知事が欲している情報データは非常に重要な情報データです。

14％という数字が事実に近いならば、ニューヨーク州の感染者は公表の26万人ではなく、10倍の270万人ということになります。ほとんどの人が未発症か軽症ということになります。抗体が作動しているということになります。

ニューヨーク州における1日当たりの入院治療を必要とする新感染者は最近は1日1300人程度で横這いだそうです。厳しい行動規制の効果が出ていると同時にほとんどの人に免疫が作動していると言えるのではないかと思います。

日本の場合、感染者データはまったく信用できませんが、死者数は事実に近いのではないでしょうか。感染者は公表よりはるかに多いのではないでしょうか。とするとほとんどの人で免疫が作動し、重症化を免れている可能性があります。楽観はいけませんが、行動規制がどんどん厳しくなっており、乗り切ることができる希望が強まっています。

ウイルス禍の終息が早くなればなるほど産業が受ける被害は極小で止めることができます。中途半端な行動規制より、思い切った行動の方が被害を小さくすることができます。

新型病原性ウイルスの世界流行がおこったのにWHOには反省がない

新型コロナウイルスについてWHOは適切な指示を出してきたというが、現状は世界流行で人々が苦悩しています。反省すべきなのに自分は正しかったと主張するのは進歩がない態度です。誠意ある世界保健機関とは言えません。

このウイルスはウーハン（武漢）で発生しました。迅速に動き、初期の段階で武漢の情況をよく調べ、ウイルスが外へ拡散しないように武漢、湖北省、中国、さらには世界各国にウイルス封じ込めの指示を出すべきでしたが、WHOは出していませんでした。世界への拡散の情況を定性的に発表している程度の調査研究不足の傍観者のようでした。今でもその態度は変わっていません。保健に全力を投入しているという印象を受けません。テドロスWHO事務局長に問題があります。今でも自分の職責がわかっていないと思います。

しかし世界機関の人材の乏しさはWHOだけの問題ではありません。各国が国家主義で、世界機関を軽視し、有能な人を最高責任者に選ぶ人選に非協力です。今回の新型コロナウイルスの世界流行の原因は、無知無能な各国が、自分のやり方でウイルスに勝てると思ったことにあると思います。特にアメリカの思い上がりはひどかったと思います。アメリカは常に世界機関を軽視し、アメリカ第一と言って威張っています。そのアメリカが世界一の新型コロナウイルス被害国になっています。アメリカは反省すべきです。もっと世界機関に協力的であるべきです。アメリカ第一と言っているようではアメリカ最後になると思います。

今回の新型コロナウイルス禍は天災か人災か

最初の感染者はウーハン（武漢）の人と言われています。中国、あるいはWHOは、初期の感染拡大について詳細に調べてウイルスがどこから来たのか明らかにすべきです。自然発生とすると、ウーハンで流行したウイルスはコウモリが持つコロナウイルスとは異なると言われています。自然界のどこに問題のウイルスがいるのか調べる必要があります。ウーハンにあるウイルス研究所は、コロナウイルスについて研究していたとのことですのでウーハンで流行したウイルスを研究していたか調べる必要があります。研究していたとすると洩れた恐れがあります。

今回のウイルス禍はアメリカ・ヨーロッパで猛威を振るっています。中国が誠意をもって問題のウイルスがどこから来たか調べるか、WHOの調査を受け入れるかしないと中国に対するアメリカ・ヨーロッパの怒りは収まらないでしょう。

シーチンピン中国主席は日本の国賓ではない

中国の国土拡大主義は、新型コロナウイルス問題が生じる前から続いていることです。ウイルス問題が生じても続いています。日本と協力してウイルスと戦おうと言うのではなく、反対にウイルス問題で日本の防衛が弱くなったのではないかと期待して一段と侵略的行動を強めています。このような中国の本質を見抜けず、シーチンピン主席を国賓として招くという日本の対中国外交は不可解です。日本は政経分離で中国と経済交流をしていることを忘れてはいけません。その政経分離も、今回のウイルス問題発生で見えた中国の問題点、日本の問題点を真剣に考え、中国との経済交流のあり方を見直すことがだいじだと思います。シーチンピン主席は日本の国賓ではないと思います。彼は日本との真の友好など考えていません。

河野太郎外相が、中国の侵略的行動は、極めてけしからんと強い言葉で批判していますが、そのような感情的言葉を発するより、シーチンピン主席を国賓として招くようなゴマスリ外交をやらないことの方がだいじと思います。

中国だけでなく、日本はアメリカやロシアなどの強大国に対してもゴマスリ外交が目立ちます。真の平和主義国として自由独立の精神をもって対応していません。もっと世界の平和主義国や平和主義者と連携する姿勢を明確にしないと強大国間対立に巻き込まれるだけです。

中国にウイルス禍第二波が来る恐れ大

中国は経済回復を焦っているようで、外資系企業の操業再開を急いでいるようです。新型コロナウイルスがまだ猛威を振るっている外国から感染者が中国に流入する恐れがあります。外国で流行しているウイルスは新新型かもしれません。焦らない方がいいのではないでしょうか。

今回のウイルス禍を反省し、各国経済のあり方を見直す必要があると思います。中国としては経済発展のためやはり外資が必要と考えるのでしょうが、経済回復を急ぎすぎるとまた経済混乱がおこるかもしれません。ほかの国も同様です。外資に頼りすぎない方がいいと思います。

今後は、先進国であろうと開発途上国であろうと、着実に経済を改善する姿勢が大切と思います。

日本の場合は海外投資で経済発展することを考えてきたと思いますが、根幹産業軽視が目立ちます。収益を重視しすぎています。世界で活躍する事業家・仕事人はいいのですが、大半の国民は根幹産業での仕事を失い、国内の枝葉産業に追い込まれます。低賃金で苦しみます。今回のウイルス禍で最大の打撃を受けているのは枝葉産業です。ウイルス問題が解決したら復旧ではなく、経済構造修正が必要だと思います。

政治目的を見失っている朝鮮（北）政府は、韓国・朝鮮両国民の悩みの種

在韓アメリカ軍の韓国分担金に関するアメリカと韓国の交渉はなかなか妥結しません。韓国は増額に応じる姿勢を示しているが小幅です。大幅増額を求めているアメリカは納得していません。在韓アメリカ軍縮小交渉に移るかどうかはわかりません。アメリカと朝鮮の対立が続いているのは明白ですが、韓国と朝鮮の関係がどうなっているかよくわかりません。在韓アメリカ軍が縮小しても朝鮮は現在の国境で納得するのか、軍事力による朝鮮半島統一を再開するのかよくわかりません。韓国は苦悩していると思います。

韓国と朝鮮の国民の生活水準を比較すると韓国の方がはるかにいいと思います。政治競争では朝鮮の負けは明白です。ところが朝鮮は核兵器・ミサイルを開発することで強大国になったと威張っています。韓国に負けたと思っていません。

政治目的を見失っている朝鮮政府は韓国・朝鮮両国民の悩みの種です。

中国の共産党一党独裁は悪いが、日本の民主主義も悪い

共産党一党独裁は、新型コロナウイルス対策で成功した実績を考慮しても本質は悪いと思います。中国は世界指導力を持つことはないと思います。

民主主義は本質中国の共産党一党独裁よりいいのですが、日本の民主主義は変です。安倍晋三内閣は民主政治をやっていません。ところが安倍内閣を支える自民党・公明党は他党を圧倒しています。自公を支えているのは30数％の国民です。問題は60％以上の国民です。特に政治に無関心な50％以上の国民です。政治に無関心な国民が50％以上では民主主義は成り立ちません。実質安倍内閣の独裁が成立します。

敵をつくりすぎると日本は疲弊する

船や航空機による海外旅行は、新型コロナウイルスを外国に拡散させる、船内や機内で集団感染をおこすなどの理由で人々が海外旅行をやめるようになり、客船や旅客機の運行が採算性を失ってしまいました。現在のようにウイルス感染拡大が続いていると運行再開ができず、大勢の従事者が失業し、次は運行会社が破綻するのではないでしょうか。

船内や機内での集団感染は軍艦や軍用機でも起こる恐れがあり、軍艦や軍用機の運用でも混乱が生じているようです。軍人や軍は国がお金を出しているので国が破綻しない限り、軍人の失業や軍の破綻は起こりませんが、当分は戦争どころではありません。

ところが強大国は、お互いに、ウイルスによる混乱に乗じ、敵に攻勢をかける、あるいはかけられると思って、防衛行動、さらには侵略的行動を強化しているそうです。本当に人類に迷惑な強大国です。

ところで日本は強大国の一つと考えていいようです。憲法に定められているような平和主義国ではないようです。ウイルスとも戦い、ほかの強大国とも軍事力競争を行い、疲弊するのではないでしょうか。また敗戦し、太平洋戦争敗戦後の10年間のような苦しい社会になるのではないでしょうか。

信念をもって平和主義憲法を守り、アメリカ、中国、ロシアと距離をとり、中立を志向し、具体的な強大国の侵略的行動にだけ対応する防衛体制にし、強大国になる、あるいは強大国であることを維持する防衛力を追求することをやめ、ウイルスと戦う体制を強化することが望ましいと思います。

すでに自衛隊はウイルスとの戦いにも活用されていますが、望ましい動きと思います。自衛隊を防災隊とし、人々の真の敵と戦う組織にすることはいいことだと思います。防災機能とは、戦争だけではありません。今回のようなウイルス感染拡大防止のための緊急事態に機能すべきと思います。