神さま
病気や 突然の事故に出会った時に
死の不安と恐怖におののいて
まだ死ねない 死にたくないという
思いを感じてとまどいます
いつになったら 神さま 私は
安らかに思い残すことなく死ねますと
祈ることができるのでしょうか
もし人間が死ぬことができなくなったらと
考えてみると 死の可能性のないことは
これ以上恐ろしいものはないほどの
拷問ではないでしょうか
死を運命づけられていることに
すべてに終わりがあることに
どれほど深い意味があるのかわかりました
同世代の人たちの死の知らせきいて
自分にもいつかその時がくると知った時
何かの仕事する時や 約束をする時に
「もし生きていたら・・・・・」とすなおに
ほんとうに言えるようになりました
もし ほんとうに 明日も 一年後も
生きていられればと思う時
きょう 神さまに生かされている恵みが
よくわかるようになりました
私にもっともふさわしい死の日を
与えてくださいと 祈れるようになりました
石井錦一著 「信じられない日の祈り」より