今日私が入浴介助を担当したのはドンパン節のタミさん(仮名)93歳と、88歳のフユさん(仮名)だった。
最初にタミさんの介助をした。
93歳だけど、自分でシャキシャキと服を脱ぐ。動きも口も止まることなく。
「いやいやいや、昼間っから風呂っこかあ。ありがたいなあ」
「タミさん、自分でパッパとできてすごいですねぇ」
「これでもわたしは97歳なんだよぉ」
「たいしたもんですねぇ」
93歳だけど。
そして私が髪を洗ってさしあげ、顔にも石鹸をつけて洗ってあげ、身体はタミさんの手が届かないところを洗ってさしあげる。
その間もタミさんはペチャクチャペチャクチャ。
私も合わせてペチャクチャペチャクチャ。
タミさんを支えて湯船に入れ、今度は中学校卒業してからバスの車掌さんの仕事に就いたいつもの話。
タミさんの話に私は私で初めて聞きました風に、
「わあ!そうなんですかあ!」
「すごいですねぇ。タミさんは大したもんだ」
とタミさんへ大絶賛の嵐。
喜びのタミ、鼻の穴ふくらませて得意気に、
「もう私は98歳なんだよぉ」。
いや93歳だし。
しかもさっきより増えてるし。
それにしてもたった15歳で車掌の仕事って、子供が仕事してるのと同じじゃん。
タミさん、頑張ったんだなあ。
次に介助したのはフユさん。
フユさんは昔、役所勤めをしていたらしい。
キチンとした雰囲気で少しプライドも高い。
それ故に紙おむつを履いているのが不本意のようで、脱ぐ時は少しイライラしている。
といっても脱いだ紙おむつが今日も汚れていた。
ムッとした顔つきで私に頭を洗われている。
でも、
「フユさんは本当に頭が良くて何でもデキてすごいですよねぇ」
と言ったとたんにイチコロである。
口元がどんどん緩んできて喜びを隠しきれない。
背中を洗いながら私の誉め誉め口撃は止まらない。
「頭は良いし、歌は上手いし、字も上手い。そして肌も若い。」
「いや、そんなことないって(ニコニコ)」
そして湯船に入って毎度の話。
子供の頃、小さい妹や弟を背負って学校に行った、と。
「お手伝いをしながらも一生懸命勉強してたから優秀で、お役所に勤めることができたんですね~」
「いやそんなことは(めっちゃ笑顔)」
はいフユ、一丁上がり。
こうしてお風呂であったり、お茶飲みの時間であったり、利用者さん達とよくお話をする。
何回も同じことを聴いたとはいえ、何せ戦争の時代を生き抜いた方々である。
いろいろ苦しいこともあっただろうと思う。
でももう、80、90の年寄りに、過去の苦しみも未来への心配も、この際どうでも良い。
残り少ない利用者さん達の人生だもの。
今が良ければそれで良い。
少しでも気分の良い思いをさせてあげたいし、少しでも笑ってもらいたい。
そう思いながら、利用者さん達と笑いながら今日も過ごした。
「こうやって皆で笑ったり皆で食べたりして、楽しいねぇ」
と、タミさんも満足そうに言っていた。
「なんだかんだいって、私はもう100歳になるんだよ」
100歳て、いくらなんでも盛りすぎじゃないかタミー笑
最初にタミさんの介助をした。
93歳だけど、自分でシャキシャキと服を脱ぐ。動きも口も止まることなく。
「いやいやいや、昼間っから風呂っこかあ。ありがたいなあ」
「タミさん、自分でパッパとできてすごいですねぇ」
「これでもわたしは97歳なんだよぉ」
「たいしたもんですねぇ」
93歳だけど。
そして私が髪を洗ってさしあげ、顔にも石鹸をつけて洗ってあげ、身体はタミさんの手が届かないところを洗ってさしあげる。
その間もタミさんはペチャクチャペチャクチャ。
私も合わせてペチャクチャペチャクチャ。
タミさんを支えて湯船に入れ、今度は中学校卒業してからバスの車掌さんの仕事に就いたいつもの話。
タミさんの話に私は私で初めて聞きました風に、
「わあ!そうなんですかあ!」
「すごいですねぇ。タミさんは大したもんだ」
とタミさんへ大絶賛の嵐。
喜びのタミ、鼻の穴ふくらませて得意気に、
「もう私は98歳なんだよぉ」。
いや93歳だし。
しかもさっきより増えてるし。
それにしてもたった15歳で車掌の仕事って、子供が仕事してるのと同じじゃん。
タミさん、頑張ったんだなあ。
次に介助したのはフユさん。
フユさんは昔、役所勤めをしていたらしい。
キチンとした雰囲気で少しプライドも高い。
それ故に紙おむつを履いているのが不本意のようで、脱ぐ時は少しイライラしている。
といっても脱いだ紙おむつが今日も汚れていた。
ムッとした顔つきで私に頭を洗われている。
でも、
「フユさんは本当に頭が良くて何でもデキてすごいですよねぇ」
と言ったとたんにイチコロである。
口元がどんどん緩んできて喜びを隠しきれない。
背中を洗いながら私の誉め誉め口撃は止まらない。
「頭は良いし、歌は上手いし、字も上手い。そして肌も若い。」
「いや、そんなことないって(ニコニコ)」
そして湯船に入って毎度の話。
子供の頃、小さい妹や弟を背負って学校に行った、と。
「お手伝いをしながらも一生懸命勉強してたから優秀で、お役所に勤めることができたんですね~」
「いやそんなことは(めっちゃ笑顔)」
はいフユ、一丁上がり。
こうしてお風呂であったり、お茶飲みの時間であったり、利用者さん達とよくお話をする。
何回も同じことを聴いたとはいえ、何せ戦争の時代を生き抜いた方々である。
いろいろ苦しいこともあっただろうと思う。
でももう、80、90の年寄りに、過去の苦しみも未来への心配も、この際どうでも良い。
残り少ない利用者さん達の人生だもの。
今が良ければそれで良い。
少しでも気分の良い思いをさせてあげたいし、少しでも笑ってもらいたい。
そう思いながら、利用者さん達と笑いながら今日も過ごした。
「こうやって皆で笑ったり皆で食べたりして、楽しいねぇ」
と、タミさんも満足そうに言っていた。
「なんだかんだいって、私はもう100歳になるんだよ」
100歳て、いくらなんでも盛りすぎじゃないかタミー笑