8歳から100歳

2016年05月13日 | 日記
ドンパン節のタミさんは、今日も
「私はもう98歳なんだよ」
と言っていた。

私が、
「タミさんはまだ93歳ですよ。」
と本当の歳を教えると(毎回教えているが)、タミさんうなずきながら、

「ああ、満で93歳か」

と言って、隣に居たサツさんに、

「満で93歳、数えで98歳になるんだよ」

て言っていた。

タミーよ、そんな歳の数えかたはありません。

だがサツさんはタミーの言葉にうなづきながら、

「じゃあ私と同じ歳だなあ」

て、サツよ、アンタは83歳だし。

しかしタミーは、

「ええ?お前さん、若いなあ。98歳に見えない」

と驚きの様子。

うん、サツは83歳だし。
そしてタミーよ、何度も言うがアンタは93歳だから。

それよりも相変わらずいろんな人達に

「高等学校で一緒だった」

と言うサツさん。

今日は50代後半の男性職員に、

「高等科で一緒だったねぇ」

て言っていた。

男性職員、苦笑いして、

「そうだったかもしれないなあ」

て、話に合わせていた。

と、その時サツさんの目の前を通った22歳女性職員。

まさか。。

あろうことかサツさん、

「あ、アナタも高等科の時一緒だったねぇ」

て、おーいサツ、サツサツサーツ、
22歳まで同級生にするでなーい。

第一さっきタミーと同じ98歳て言ってたではないかー。


そんな中、突然大声で童謡を歌い出した70代キリコさん。

以前キリコさんに歳を聞いた時、
ニコニコしながら真面目に答えた。

「8歳」

と。

本当にそう思っている。

いいじゃないか、うんうん。

フッとそれを思い出していたら、隣に座った人に話しているタミさんの大きな声。


「私はもう100歳なんだよ」



毎度のことだけど、
朝は98歳で、午後になると100歳になるタミーであった。




(名前はすべて仮名)