葉山に住んでいると京浜急行に世話にならざるを得ない。子供の頃から40年以上鎌倉に住んでいたから同じくバスは江ノ電バスと京浜急行であった。学校も金沢八景にあったから当然京浜急行であった。なんともなじみのブルーのバスと赤茶の電車には思い入れがあったのだ。
最近高齢者用のふれあいパスという定期券を手に入れた。これは70才以上の高齢者が半年間2万円で京急ならどこの路線にも乗れるというパスである。何年ぶりかで持ったので嬉しくて仕様が無い。葉山から逗子まで240円往復で480円、月に直せば7~8回乗れば元は取れる計算だ。今まで車で出かけていたものが特に逗子には駐車場が無く不便だったが、これで仕事や飲み会など用を作って逗子まで気にせず行かれ、回りの景色も見られるようになって楽しみが増えてきた。
人間観察も面白い。乗客はあまり見ないが運転手の性格や運転技術などは非常に興味深い。昨日は二通りの運転手の観察ができた。逗子までの運転手は老練なベテランらしい、ダイヤどおりの運行か(ちょっと問題があるのだが)待機場所をぎりぎりに出て始発バス停では1分前後で走ってしまい、客が走ってきているのを尻目に出てしまう、バックミラーで見えてるはずがこれは違うでしょというタイプ。途中のバス停でも停車が決まっていても40キロくらいでキューブレーキで止まる。最近のバスは性能が良いしクッションも良いからあまり危なくは無いのだが、客は荷物と思っているのか、馴れたコースだからか一寸?がつく運転手ではあった。
一方、鎌倉までの運転手、女性の新人だった。ベテランの指導者が添乗していたので慎重ではあったが動作がひとつづつの為時間がかかり鎌倉まで45分を要した。渋滞解消には運転する人のセンスが必要なのだが、女性は特に後ろの車を見ない。交差点で止まっても車1台分くらい空けているので、交差点を越すのに2~3回の信号待ちを余儀なくされる。無論安全は全てに優先するが、プロになった以上は前と後の車には最低限注意を払い渋滞解消を頭に入れてもらいたい。これからなぎさ通りの出口のスーパーの工事が本格化する。此処を通るのに30分は無いでしょう。京急は人を運ぶことも大切だが渋滞解消などの社会環境のモラルアップを図ってもらいたいと思った次第で新人もやがてベテランになりそういうことができて、会社の戦力になるのだと思う昨日だった。
親切な運転手、ぶっ飛ばす運転手、面白い運転手、色々な人たちが最寄の駅まで運んでくれるが全ては安全優先、でお願いしたいものだ。同時に乗客も小銭を用意するとか、早めに両替を済ませるとか、互いに譲り合ったりとか運転手さんにイライラさせない互譲の精神を持ってバス旅を楽しみたい。多くの高齢者が感謝の思いを持って乗っていることを肝に銘じてほしい。
ついでながら京浜急行電鉄の遊び心について一言。快速特急の発車時のモーターのなんともいえないあの音は電車製造業界においても賞賛されているらしい。モーターが動くときインバーターがなんとも言えない音出しをする他の私鉄では聞いたことも無い。遊び心のある設計者に脱帽である。