この季節の良い4月に偶然にもアメリカから2組の客が来日した。
最初は4月の一週目から一週間、次は23日から一週間懐かしい人達ばかりだったが季節の良い時にこの国を訪れてくれるのは嬉しい事だった。
最初の組は約12年前に横須賀のベース勤務になったNAVYの将校婦人で、9年前に帰米した36歳のクリスティーという可愛い女性だった。残念ながらメキシコ湾を襲ったカトリーヌによって日本の思い出の写真やものを全て失って連絡さえもつかない9年間だったが、偶然当時日本語を教えていた人と連絡が取れての来日であった。私はアメリカの娘と思っていたので本当に嬉しく、又元気にしていたのでホッとして彼女らを歓迎した。
後の組も約60年前に鎌倉に住んでいたNAVYの将校婦人とその娘が来日。これも私は数十年ぶりに再会でお互い年は取ったものの会えばすぐに共通の話題で打ち解けたもので楽しい日々でありました。多分これが最後の再会とは思うがお互い人間同士分かり合えるのは心のふれあいだと心底思っています。
今、TPPや集団的自衛権とやらで政府間はギクシャクしているが、表題に掲げた、所謂欧米の騎馬民族と日本の農耕民族との差異が我々日本人の中に馬鹿の壁を作っているのかもしれないのであって、欧米人は馬に乗ってどこへでも行くし、分からなければ身振りで聞くし、探究心も旺盛である。たとえ女性であっても知りたい、見たい、やって見たいなどすぐにチャレンジするが日本人はしり込みで(よく言えば謙虚で)交渉事は苦手な民族であり、特にTPPの件は前門の狼、後門の虎の様相だ。
前組の旦那は刺青で温泉は入れないと分かって来日、彼女はGANG(YAKUZA)ではないと笑いながら云っていたが、日本で決めたことは世界に発信されているという事から、本当にネット社会になったのだとつくづく思った。同時に後組みの親子もはとバスツアーなどのネット案内で箱根富士ツアーを考えていたようだが、これはこちらでセットした。
いずれにしても人間の本能として知らないところに行って見たいという欲求は命題かもしれない。農耕民族としては地域共生型だから決められたルールの中でしか生きられないが、騎馬民族型だと食料やメリットのあるところに自由に移動して自分の利益を守るという、これがこれからの生き方かもしれないが自分に当てはめてどうだろうか?
後組の母親が懐かしい鎌倉での一週間を騎馬民族の最後の旅として死ぬまで思い出として残っていると思うし、若い前の組はこれからも旅の途上に葉山に来るだろうから、我々はその中間に生きるものとして見聞を広める為にも旅をし懐かしい人との再会を果たしたいものだと思っています。
最後に日本人はつくづく良い民族だと再発見しました。それぞれの旅人が褒めていたのはどこに行っても気持ちよく対応してくれる日本人のHOSPITARITYがすばらしいとの事、富士山の5合目のようなところでもお茶接待など信じられないと言っておりました。日本のおもてなしがこれほど評価されているのは農耕民族の親切心や旅人をもてなす文化が連綿と続いているからだと思います。
普段は気づかない日本人の普通の振る舞いが世界標準になることを願ってやまない新緑の4月でした。ゴールデンウイークが良い天気に恵まれますように祈ります。