京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

御用蕎麦司「本家尾張屋」

2021年06月28日 07時40分00秒 | 日記
 6月24日はメルパルク京都主催の「老舗のこころ」シリーズ第5弾で御用蕎麦司「本家尾張屋」へお邪魔しました。





約550年の室町時代寛正6年(1465)の創業と言いますから応仁の乱の2年前にまで遡る京都でも"老舗中の老舗"です。
当初は菓子屋からの始められたそうです。





17代目の当主は今回お話をして頂いた稲岡亜里子さんです。

15代目の長女として生まれ、高校時代の17歳でアメリカ・サンディエゴのハイスクールに留学され、そこで写真の魅力に惹かれ、卒業後はサンフランシスコの大学へと進学、二年生からニューヨークの学校の写真科に編入されたそうです。

卒業後はニューヨークと東京での仕事をかけ持ちする日々が続き、2002年から6年間はアイスランドに通って"水のある風景"を撮影されている時に"水の営み"に感化され"実家を継ぐ"意識"が芽生えてきたそうです。





実家に戻られ先代のお父さまから仕事を学ばれますが、二年後に他界されてしまいます。

その後を継いでからはご苦労の連続で80名おられる従業員の方々とのコミュニケーションの難しさ、子育て、写真家としての二足の草鞋の難しさ、、、

そこで会議の回数を増やして従業員の方々の意見を聞き風通しのいい環境にする様に努められ次第にコミュニケーションが上手くいく様になったと言われていました。

約1時間、お話を聞きました。
人にはそれぞれの思いがあります。それらにいかに耳を傾け具現化して行くのかが経営者の腕の見せ所です。

是非、お客様にも従業員にも慕われる"ホント"のご当主になられ、末ながく「本家尾張家」の暖簾を守っていって欲しいものです。

お話の後はテーブル席に場所を変えお蕎麦を頂きます。







十四代目が考案された「宝来蕎麦」です。

「わりご」という風流な五段の漆器に盛り付けた蕎麦を一碗ごとに異なる薬味で頂きます。
十四代目が「お蕎麦は縁起の良い食べ物」との想いから考案され名付けられた一品です。

お蕎麦が五段に盛られているので各段違った具材を載せて何通りものお蕎麦が楽しめます。
お蕎麦の風味や味、のどごし共に大変美味しく頂きました。
名物の「蕎麦餅」も特別に付けて頂き、看板商品だけに美味しかったです。



烏丸御池から徒歩で約5分、市内の中心にありながら「市中の山居」感がたっぷりのお蕎麦の名店です。



お土産に買い求めた"蕎麦かりんとう"です。
非常に美味しいです!