6月23日は、大阪中之島美術館で開催されている「醍醐寺国宝展」を鑑賞しました。
京都市伏見区に位置する醍醐寺は、平安時代前期の貞観16年(874)に理源大師聖宝(りげんだいししょうぼう)によって開創されて以来、真言密教の拠点寺院として、歴代の皇族や公家、武家の信仰を集め歴史の表舞台において重要な役割を果たしてきました。
醍醐山山上(上醍醐)と山裾(下醍醐)の二つの伽藍からなる醍醐寺は、山の寺としての性格を持ち、国家安泰や祈雨など種々の祈願の場として、また江戸時代初期からは修験道の拠点寺院として発展してきました。
今回の特別展は、「山の寺 醍醐寺」「密教修法のセンター」「桃山文化の担い手」の三つの章に加えて展示が並び、醍醐寺の特徴を紹介するコーナー展示「秘法継承」「密教法具一神秘の造形」「修験の寺」「引き継がれる聖宝の教えー顕密兼学の精神」「醒醐寺の近代・現代美術」が設けられ、醍醐寺に伝わる国宝14件、重要文化財47件を含む約90件の宝物を大阪で初めて大規模にご紹介されています。
秀吉や北政所が愛した桜にまつわる寺宝も華やかに花を添えるなど、その歴史と美術を展観する貴重な機会となっています。
重要文化財 不動明王坐像 快慶作 鎌倉時代
重要文化財 大威徳明王像 鎌倉時代
重要文化財 如意輪観音坐像 平安時代
非常に美しい如意輪さんです。
大阪府河内長野市にある観心寺の秘仏如意輪観音像(国宝)に匹敵する像だと思っています。
いずれも醍醐寺を代表する仏像三体ではないでしょうか?
中でも、大威徳明王像は上醍醐五大明王像の中の一体で、醍醐寺創建時の仏像です。
(なお、三体の仏像の写真は購入した絵葉書からの転載です。)
今回の特別展では、前期と後期に分けて国宝14件、重要文化財47件が公開されます。
醍醐寺は東寺と同様に文書類の国宝が多く、実に75537件、重要文化財は約430件を所蔵されています。
醍醐寺五重塔
醍醐天皇のご冥福を祈るために朱雀天皇が起工、村上天皇の天暦5年(951)に完成しています。
京都府下最古の木造建造物で内部の壁画は、日本密教絵画の源流をなすものといわれている。
三宝院のご本尊弥勒菩薩坐蔵。
今回は、お出ましになられていません。
文殊渡海図(鎌倉時代・国保)
普段は醍醐寺霊宝館で寺宝の多くは見る事が出来ますが、これだけの指定文化財を一度に見れる貴重な機会です。
ご覧になれば、醍醐寺の素晴らしさと真言密教の一端を感じられる内容です。
しかし、入館料も上がりましたね。
今回の展覧会も当日だと1900円です。
僕はペア前売り券(3000円)で購入して仲間とシェアしました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます