おはようございます。
夏季休暇もおわり、今日から職場復帰という方も多いのではないでしょうか。
8月もあと10日、ひと踏ん張りでございます。
さて、宮崎で激しい愛の交歓をしたしのぶさんとパパ。
二人は雲仙に向かいます。
雲仙にてー
きょうで四泊目。泊りは静かな山あいのホテル。女装もしばらく続けると自分でもすっかり女になってしまった気持で、動作も自然と女らしくなっているから不思議。中居さんはしのぶを女と信じて簡単に夕食を並べるとそのまま出ていってしまった。彼は私のお酌で美味しそうにお酒やビールを飲み、宿泊はきょうが最後なのを気遣ってか早めに食事を切りあげて床につく。私はより入念にお化粧して彼を待ちながら、今夜の責めはさぞキツイものになるだろうと期待をこめて想像していた。
案の定、彼は和装のしのぶを立ったままで床柱に縛りつけ、強烈な狼ぐつわをはめて
「俺はしばらく外で風に吹かれてくる。おまえはその姿で苦しみを味わうんだ」
と云い残すと、出ていってしまった。
「ああひどい。どうしよう。こんな姿をもしもホテルの人に見られたら大変。もう死んだ方がましだわ」
どうもがいても、ほどけない縄に絶望感で胸がいっぱいになる。
一時間半を過ぎてやっと戻ってきた彼。私にとっては十時間以上にも思える長い時間だった。ホッとした気持と悲しさで猿ぐつわを外された時、思わず声をあげて泣いてしまったしのぶ。
それでも彼は後手に縛った私の縄をといてくれず、布団の上に押し倒した。
そして又、朝迄、残酷で優しい責めと愛撫のくり返しの中に引きずりこまれてゆく。
彼の逞しいモノに犯されながら、私はもうこのまま一生女として死んでしまいたいと思いつつ、いつしか歓喜の声をあげてのたうっていた。
帰路は飛行機。あっという間に到着してから、ふたりの家でしばらく休む。
「今度のしのぶは本当に素晴しかっか。僕も新しい妻と新婚旅行ができた気持で、人生でこんなに楽しく興奮したことは初めてだよ」
と彼に云われた。
私にとっては、自分がたとえ数日間でも、完全に女として押し通せたこと、それに周囲の人たちが、皆、しのぶを本当の女性として扱ってくれたことがうれしかった。そしてなによりも彼が大変喜んでくれたことが大きな自信となった。彼とは次回四国一周ドライブの約束をして別れた。
今から十二年も前の体験記。現在も女装を楽しんでる私、しのぶにとっては生涯忘れ得ぬ貴重な思い出だった。
(了)
出所『『別冊くいーん第7号』
この手記が掲載された『別冊くいーん7号』は1990年の刊行です。
そこから逆算すると、しのぶさんとパパの九州旅行は1978年頃だったでしょうか。
>朝迄、残酷で優しい責めと愛撫のくり返しの中に引きずりこまれてゆく。
>私はもうこのまま一生女として死んでしまいたいと思いつつ、いつしか歓喜の声をあげてのたうっていた。
『残酷で優しい責め』というしのぶさんの言葉に女としてのパパさんへの愛がこもっています
45年を経た現在でも、しのぶさんにとっては生涯忘れえぬ思い出であることでしょう。
夏季休暇もおわり、今日から職場復帰という方も多いのではないでしょうか。
8月もあと10日、ひと踏ん張りでございます。
さて、宮崎で激しい愛の交歓をしたしのぶさんとパパ。
二人は雲仙に向かいます。
雲仙にてー
きょうで四泊目。泊りは静かな山あいのホテル。女装もしばらく続けると自分でもすっかり女になってしまった気持で、動作も自然と女らしくなっているから不思議。中居さんはしのぶを女と信じて簡単に夕食を並べるとそのまま出ていってしまった。彼は私のお酌で美味しそうにお酒やビールを飲み、宿泊はきょうが最後なのを気遣ってか早めに食事を切りあげて床につく。私はより入念にお化粧して彼を待ちながら、今夜の責めはさぞキツイものになるだろうと期待をこめて想像していた。
案の定、彼は和装のしのぶを立ったままで床柱に縛りつけ、強烈な狼ぐつわをはめて
「俺はしばらく外で風に吹かれてくる。おまえはその姿で苦しみを味わうんだ」
と云い残すと、出ていってしまった。
「ああひどい。どうしよう。こんな姿をもしもホテルの人に見られたら大変。もう死んだ方がましだわ」
どうもがいても、ほどけない縄に絶望感で胸がいっぱいになる。
一時間半を過ぎてやっと戻ってきた彼。私にとっては十時間以上にも思える長い時間だった。ホッとした気持と悲しさで猿ぐつわを外された時、思わず声をあげて泣いてしまったしのぶ。
それでも彼は後手に縛った私の縄をといてくれず、布団の上に押し倒した。
そして又、朝迄、残酷で優しい責めと愛撫のくり返しの中に引きずりこまれてゆく。
彼の逞しいモノに犯されながら、私はもうこのまま一生女として死んでしまいたいと思いつつ、いつしか歓喜の声をあげてのたうっていた。
帰路は飛行機。あっという間に到着してから、ふたりの家でしばらく休む。
「今度のしのぶは本当に素晴しかっか。僕も新しい妻と新婚旅行ができた気持で、人生でこんなに楽しく興奮したことは初めてだよ」
と彼に云われた。
私にとっては、自分がたとえ数日間でも、完全に女として押し通せたこと、それに周囲の人たちが、皆、しのぶを本当の女性として扱ってくれたことがうれしかった。そしてなによりも彼が大変喜んでくれたことが大きな自信となった。彼とは次回四国一周ドライブの約束をして別れた。
今から十二年も前の体験記。現在も女装を楽しんでる私、しのぶにとっては生涯忘れ得ぬ貴重な思い出だった。
(了)
出所『『別冊くいーん第7号』
この手記が掲載された『別冊くいーん7号』は1990年の刊行です。
そこから逆算すると、しのぶさんとパパの九州旅行は1978年頃だったでしょうか。
>朝迄、残酷で優しい責めと愛撫のくり返しの中に引きずりこまれてゆく。
>私はもうこのまま一生女として死んでしまいたいと思いつつ、いつしか歓喜の声をあげてのたうっていた。
『残酷で優しい責め』というしのぶさんの言葉に女としてのパパさんへの愛がこもっています
45年を経た現在でも、しのぶさんにとっては生涯忘れえぬ思い出であることでしょう。