小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

大分でも「水素バス」を走らせよう!

2022年12月07日 | 地方行政/議会
 「とれる魚 様変わり」という記事が、11月24日地元紙で掲載されました。理由は、「気候変動 水産物への(マイナス)影響」とありました。地球温暖化で海や河川の水温上昇に伴い、県が漁獲量や養殖期間にマイナスの影響が出ているとみている水産物が13品目に上るというのです。一方、暖水系の品目(サワラ類)ではプラスの影響もあるとも報じています。
 前から海面温度の上昇は報道されていましたので気になっていましたが、今回の地元紙の内容では、『海水温1度上昇は、陸の10度前後の上昇に相当すると言われる。魚介類の世界が変わった中で、疲弊する漁業の衰退が進めば日本の食料自給率は下がる。食糧安全保障の観点からも国の漁業者支援が必要』と、国際海洋学会の専門家が意見を述べています。
 国の漁業者支援が必要との意見はとても良く理解できます。ただ私は、それ以上に温暖化を助長させないための「脱炭素」の取り組みが喫緊の課題だと思います。これまでにも、長々と化石燃料を大量に消費してエネルギーを生産していますが、これを再生可能エネルギーへ大転換させることこそ、海水温の上昇を止める主要な手立てだと思うのです。

 「脱炭素」とは、俗に「カーボンニュートラル」とも呼ばれますが、脱炭素の一番バッターはやはり「水素エネルギー」だと思います。県議会の令和4年第4回定例会で、県として民間と協力して水素開発に力を入れることを知事が表明しました。「水素エネルギー」は、開発に手間暇と高コストがネックではありますが、だからこそこれを国が主導し開発を急ぐべきだと思うのです。
 先日出張で東京都に赴きました。目的地への道すがら、「水素バス」の走行を随所で見かけました。東京オリンピックの際、都が、選手団の移動用として100台調達するという話がありました。その後の活用として路線バスにこれを活用しているのだと認識しました。東京都は、脱炭素の先進都市としてカーボンニュートラルを実践しているのです。
 東京都と都市規模や財政規模も大きく違う大分県ですが、それぞれの自治体で、脱炭素の取り組みは同じ様に実践しなければなりません。そうであれば、その一環として県が率先して国の援助を受けつつ「水素バス」を逐次購入し「上下分離方式」で一般バス路線活用という政策的見地が必要と思います。それほど今は脱炭素の取り組みを急がねばならない時代です。
冒頭の「とれる魚 様変わり」と報道されるに至るには、長期間のCO2排出が原因で、これを限りなく「ゼロ」にしない限り、私たちの暮らしに大きな影響を及ぼすという事ですから、すぐさま行動に移さずにはいられませんね。