小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

よくある光景。でも、こんなの・・・あり?

2017年07月22日 | 社会
 数日前の昼食時、出張から帰着した折、ちょっとおなかが空いたので立ち寄ったラーメン屋さんの風景。

 「いらっしゃいませー!」と威勢のいい声がした。近年、ラーメン屋さんは、どこも威勢がよい。
 「お客さん一名ですか?カウンターにどうぞ」までは良かった。
 すると、水の入っていないグラスを持ってきた青年店員(たぶんバイト)が「グラスになります」と差し出す。
 「グラスになります」?とは如何に。「グラスです。どうぞお使いください」ではないのか。私は自問自答する。
 なぜ、今どきの若い者は「グラスになります」というのだろうと思いつつ注文が完了。

 一時して、注文したラーメンが私の面前に。その際「〇〇〇ラーメンになります」と告げて置く。
 「〇〇〇ラーメンになります」とは、おそらく日本語になっていないと思いつつ、それを食べていると、隣に初老のご夫婦が着席。すると、先ほどの青年店員が同じように「グラスになります」と二人にお冷をつぐコップを差し出している。
 注文を受けるときにまた信じられない不思議な光景が目に入る。初老のご夫婦は、私と同じj〇〇〇ラーメンを注文をした後、その他にも「餃子をください」と告げる。するとなぜかこの青年店員は「餃子は7~8分時間がかかりますよ」と告げている。なぜそのような言いまわしになるのか皆目わからない。他人のことだからどうでもよいことだと思ったが、この青年店員の口ぶりは、メニューにある餃子を注文する初老のご夫婦に対し、時間がかかるから餃子は注文しないでほしいとでも言いたげな口調に聞こえた。
 なぜ「餃子は7~8分時間がかかりますよ」というのだろう。本来なら「ありがとうございます。餃子は7~8分のお時間がかかりますので少々お待ちくださいませ」と告げるべきで、「時間がかかりますよ」と言われた初老のご夫婦は(何を言うのだろうこの店員は)、一瞬たじろいだが結局「いいよいいよ、電車に乗るわけではないのだから」(時間はある)と青年店員に告げ、餃子は注文することになった。

 料金を精算するとき、よほどこの一連の有様をレジ係に伝えようとも考えたが、おそらくこのラーメン屋さんで再び食べることはないだろうと、そのままお釣りを受け取って、このラーメン屋さんをあとにしました。

 言葉は大切だと、改めてこの青年店員とお客さんの会話を聞いていて思いました。それぞれの商売で、その第一線を担うのは正社員であろうとバイト社員であろうと、その対応いかんでは良いイメージを持つか逆のイメージを持つかが決まる。前者だとおそらくまた来てみよう!となるが、後者であれば❝二度とこない❞ともなるでありましょう。

 ちなみに、このラーメン屋さん、とんこつラーメンで、味は、普通(最後のスープは少し塩辛い感じ)。
 昼食時間というのに入りは4割程度。
 なお、写真のラーメンと立ち寄ったラーメン屋さんとは全く無関係です。

懲りない面々

2017年07月11日 | 政治・経済
 閉会中審査は、地方議会にもあります。定例会が閉会する際、それぞれの常任委員会等で、閉会中に審査あるいは調査しなければならない案件が生じることもあるので、あらかじめ議長から宣告し、全議員の同意を得ておくというものです。

 昨日、国会でも同じことが行われていました。しかし、昨日の閉会中審査は、一人の持ち時間が極めて短く、答弁時間を含め一人当たり30分程度。問題の核心に到達するまでに終わってしまっているとの感が強くありませんでしたか。
 まして、とある大臣は答弁時間に4分36秒もの時間を費やして、あらかじめ準備した答弁書を長々と読み続け、挙句には、「求められれば、もっと答弁する(読む)ことはたくさんある」とまで、言い捨てるように自席についた様子が映されていました。これには、ブーイングが出ていましたし、委員長からも大臣に対し、注意が発せられていました。これは、答えたくない、問答したくないという大臣の意思の表れで、質問者の時間を短めようとする策略にすぎません。「懲りない面々」という以外にありませんね。まして、やり取りは、すれ違いばかりでしたし。

 昨日は、加計学園に関する審査が中心でしたが、参考人の前川前次官は、勇気ある人だと感心した方は多かったのではないでしょうか。もともと、この加計学園の関係する大学(獣医学部)新設に関しては、最初から「国家戦略特区」ということではありませんでした。地元では早くから大学の新設を要望していたが、小泉政権時に構造改革特区が設けられ、これに加えて、民主党政権時に(地域活性化)「総合特区」を新設。九州でも大分宮崎両県にまたがって、「メディカルバレー構想」が地域活性化総合特区として実現しています。その際、同じように加計学園の件も取り上げられていたのでしょう。

 その後、安倍政権に移行し、アベノミクスという経済政策の進展を図るべく、「国家戦略特区」が新たに加わり、どう言う訳か、この加計学園から申請されている大学(獣医学部)の新設は、国家戦略特区として位置づけられています。
 この国家戦略特区へ位置づけが変わることは、とても大きな意味を持つもので、これまで総合特区として取り扱われている場合は、文部科学省の見解や農林水産省の見解が折り合わなければ特区が特区として実現しないわけです(これを彼らは熱い岩盤規制というが、それぞれの省庁にはそれぞれに考え方がある)が、国家戦略特区ともなれば、官邸の意向が強いことは言うまでもありません。関係省庁の見解などは問題ではなく、一刀両断にできるわけです。

 だからこそ、官房副長官、内閣府担当大臣が強気で、「特区の審査には一点の曇りもない」言い張りますし、いわゆる「4つの条件」とは無関係に、前川前次官が述べる通り、内閣官房の一方的な動きの中で、獣医学部の新設が、しかも30年4月開学というスケジュールで進められているということになっていました。

 「官邸の意向」という表現が、文科省内部に保存されている文書にありましたが、文科省の役人たちは、国家戦略特区という位置づけや性格が理解できていなかったのか、特区一般、同じ取り扱いではなく「国家戦略」が冠ですから、これが実現しないと我が国の発展は期待できないという、そのトップの意向が全てであると考えておかしくありません。官房副長官が、「首相から何も指示を受けていない」と、いくらうそぶいても、国家戦略特区になった時点で、すべてが首相の意向であると解すべきで、文字通り「忖度」以前の問題だと考えるべきです。

 この点、「行政が歪められた」ということが話題になっていますが、そのように思われないよう、しかも、着実に加計学園にこれを創設させようとして、計画的に、あえて国家戦略特区に切り替えたと理解すべきだと思いますが、間違いでしょうか。昨日(7月10日)の閉会中審査は、逃げの姿勢の政府・与党がとても印象的でした。おまけに、与党の国会対策委員長にあっては、記者のインタビューに「何も新しいものが出てこなかったから、いくらやっても同じだ」と、いけしゃあしゃあといいのけただけで自室に逃げるように入り込む姿も、とても印象的で、あたかも逃げ回る様子にしか見えません。

 問題と思っていなければもっと説明すべきだと思います。逃げ回割るように見えるのは、やはり説明の機会を増やすとまずいと思っているに違いありません。192通常国会の閉じ方も、とても考えられない閉じ方でした。にもかかわらず、終わってすぐ首相が記者会見し、きれいごとばかり並べて「しっかり説明する」と言いながら、言っていることとやっていることの違いの大きさが、国民の目にはくっきり移り始めているのだと思います。大事なところでは逃げを決め込んでいたり、メディアでは一方的に「丁寧な説明」とうそぶいていると、国民を欺いているとしか見えませんよ。内閣の支持率も下げ止まらない様子。「おごれるもの久しからず」との格言は、まさに安倍❝一強❞内閣に向けられていると思います。




自民党歴史的惨敗

2017年07月03日 | 政治・経済
 昨日投開票された東京都議会議員選挙で、「自民党が歴史的惨敗」を喫しています。選挙前から半数以下の当選数ですから、マスコミもこのように書きました。しかも、自民党とは友好関係にある「読売新聞」の今朝の見出しです。所属する民進党がどうかといえば、現有7名から5名に減りましたから、国政野党第一党の民進党も「惨敗」といわねばならないでしょう。民主党政権時には50を超す議席数がありましたから。

 今回の選挙は、ほぼ小池知事が描いた通りの選挙戦の展開となりました。前の都知事選挙の際もそうした傾向がありましたから警戒心を以て戦略を立て直さなければならなかったのかもしれませんが、政権与党の自民党は、5年という安倍(長期)政権の下で驕りと緩みがあったのか、都知事選挙の総括ができていないとも感じます。

 これは、他党のことですからとやかく言えませんが、民進党も同じで都知事選挙以後の総括、課題の抽出が今一つうまくいっていません。それぞれは懸命に頑張っていますが、それにしても、こうした流れの時にはやむを得ないのかもしれないという事でもすまされないと思います。

 私も、一度だけ都議会議員選挙の応援に赴きましたが、都会の選挙と地方の選挙の違いを実感して帰ってきました。ただ、今回の選挙結果を見て感じることは、有権者の意識というか意志というか、政治に大きな変化を求めている。また、古い大きな権力に対抗して新しいものを作り出してほしいという思いがあるということです。

 この点、当時の民主党が政権を奪取したときにも、「古い自民党政治をどうにかしてほしい」という有権者の思いが、私たち地方議員にもビンビン感じる時がありましたし、街頭宣伝活動をしていてもよく演説を聞いてくれていました。

 こう考えてみると、今回の選挙結果からみて、民進党自体が有権者には「既成政党化」していると見られている。もちろん、中にいる国会議員も地方議員も懸命に努力はしていますが、そのことのアピール・発信力も弱くなっているのかもしれません。

 東京都議会議員選挙とはいえ、国政に大きな影響力があると言われる選挙でしたから、これを機会に今一度、一連の政治の流れを見極め、今後の戦いに備えることがなければ、ますます「既成政党化」し、その先の展望が見いだせないと思います。この点、ポピュリズムではなく、また、右顧左眄せずしっかりと有権者に寄り添い、課題抽出が確実にできる能力を培う中で新たな展望を切り開いていくことが大事ではないかと思います。