小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

芸術家のすばらしさ

2007年11月21日 | 遊び・友達
 今夏の猛暑を考えれば、このところの急な冷え込みは、人々の驚きとともに、多くの話題を提供してくれています。

 その数ある話題の中に、寒さが肝心の山々の紅葉が挙げられますが、先日の日曜日、子どもが中学校時代大変お世話になった、山崎哲一郎先生から、個展を開くとのご案内を戴いたので、この紅葉を楽しみのひとつに、久しぶりに妻と二人で出かけてきました。

 というのも、個展の開催会場は、豊後大野市朝地町に約20年前に開場された、朝倉文夫記念公園内の文化ホールだったからです。
既にご存知の方も多かろうと思いますが、この朝倉記念公園は、国道57号線を竹田方面に向かい通過する途中、朝地トンネルを過ぎて間もなく右へ約8キロ程入り込んだところにあります。(大きな案内看板が設置されています)

 道すがら、ところどころに色づく木々を楽しみつつ、片や初めて通る山奥への道に(こんなところにあるんだろうかと)不安を感じながら、どうにか到着することができました。
 なぜこんな辺鄙な所で山崎先生が個展を開催したのか、その理由を伺うに至りませんでしたが、配布物のパンフレットには、第9回大分県民芸術文化際参加行事との記載がありました。

 個展主催の山崎哲一郎先生は、1945年大分市のご出身で、大分大学をご卒業後、中学校教師をなさる傍ら、この20数年に亘り「二紀展」や「潮流展」などに出す作品を制作されています。
数々展示されている作品そのものはもとより、作風も、凡人の私などには今ひとつ「神秘的」ではありましたが、「■大地・生命の証を求めて■」(個展のタイトル)と題してのそれぞれ作品は、力強さの中に、先生が何を訴えようとなさっておられるのか、拝見しながら今回は少しわかるような気がしました。

 この個展は、11月25日(日曜日)まで開かれていますが、(場所は違うものの)日本を代表する彫刻家「朝倉文夫氏」の代表的な作品も数々鑑賞できる点、「徳」した気持ちになったのは、私も妻も同じではないでしょうか。絵画や彫刻に関心、興味のある方は是非お出かけになってみては如何でしょうか。芸術のすばらしさをあらためて感じ取る事ができると思います。






防衛省をめぐって

2007年11月20日 | 政治・経済
 大阪市長選挙で民主党が推薦した候補者が当選しました。福田内閣が発足して初めての大きな地方選挙(政令市)で民主党候補者が勝ったということは、大きな意味があるとおもいます。

 マスコミの一部では、「民主党内のゴタゴタより、防衛省への不信感が強かった」と評するところもありました。大阪市において、現職市長の(二期市政の)実績に対する評価もあるのでしょうが、おそらくご当地の有権者の気持ちは、国政に対するそうした意識も十分に働いているのだと思います。そしてその根底に、「官から民へ」という時代の流れもあるのだと思います。

 防衛省への不信感ということでは、現在開会中の第168臨時国会で、様々な事が明るみになろうとしています。これも、夏の参議院選挙の結果が、国会における論議を促進させているものと考えていいでしょう。

 特に、防衛省管轄の「新テロ特措法案」に関連して、これまで「軍事機密」として闇の中にあった旧防衛庁の内部での営みが詳らかにされていますから、国民にとっては歓迎すべきことだと思いますが、一方でこの「新テロ特措法案」の成否にも注目が集まっています。
 これに関連して、民主党の見解がどのようなものか、明確に示した小沢代表の記者会見模様がありますので、私ごときの説明より直接その内容を紹介しておきたいと思います。

『【記者】新テロ対策特別措置法案が本日、衆議院を通過したが、これに対する受け止めと、参議院で審議が始まりますが、いろいろな疑惑が指摘されている中で、会期末までに採決できる状況になるでしょうか。

【代表】テロ特措法に関しては2つの問題があると思います。1つは、小泉内閣のときから申し上げていたように、明確明解な憲法解釈が示されていないということです。その都度、言葉でごまかしてきていますが、言葉の遊戯で軍隊の海外派遣ということを行う危険性は歴史が示すところだと思っており、そういうところを内外にきちんと政府として説明しないで、当面の必要性だけで軍隊を海外に派遣するやり方は、国を危うくすると思っています。したがって、その点が当初から問題点としてあった。

もう1つは、給油行為自体、またそれを実施している官庁である防衛省が非常に不明朗で、いま大きな疑惑の中にあるということを国民の目の前に明らかにすることが大事だと思っています。したがって、この2点からしても、それをせずに採決を無理やりするというのは、当然やってはいけないことだろうと思っています。

参議院については、参議院の国対関係の説明を聞いている限りでしか分かりません。外交防衛委員会には、イラクからの撤退法案、そして15日には証人喚問などの日程が詰まっていると。したがって、なかなか来月15日までの会期で当たり前に審議しても、到底時間的に足りないというような説明は聞いていますが、今後どうするかということは、方針や結論はまだ出していません。』

 以上のとおりですが、つまり、政府与党が衆議院で「新テロ特措法案」を提案・審議し、本会議で議決したものを参議院に送付しても、その法案以前に、民主党が既に参議院に提案している「イラク特措法廃止法案」の法案審議が進んでいない中で、与党提案だから「新テロ特措法案」を優先して審議すべきだというのは、国会運営上正しい姿かどうか疑問だということなのだと思います。

 結果、政府自民党は、35日間の会期延長を行いました。これでも「新テロ特措法案」が成立しなければ、年明けの1月中旬までの会期延長さえ検討しているとの事ですが、仮にそうなった場合、衆議院の再議決を前提にしていますから、政局は一気に流動化し、解散総選挙へ進展することになるのかもしれません。

 それにしても、前政務次官の守屋という人物、一体どのような思いで防衛省の仕事をしてきたのでしょうか。この人物が在任中に、総務省管轄の防衛庁から、防衛省として独立させています。
そして、防衛族の大物代議士がいろんなところで疑惑を持たれるに至っていますが、これは、かの「ロッキード事件」と同様、日本を震撼させる事態へ発展する様相を呈しているとも言えますね。
 




いい加減にして欲しいこと

2007年11月09日 | 悩み事
 ブログを書いたりすることから、インターネットの利用は、一日に数え切れない回数に及びます。
 仕事で関係者とメールをやり取りしたり、グーグルやヤフーで検索したり、関連する方のホームページにアクセスしたり、それは、それは、現在社会のなかでインターネットとは無関係に生活できない程に、利用するようになっています。

 ところが、必要だからアクセスしたホームページに、寄生虫のようにくっ付いているウイルスがあったり、迷惑メールのサイトがあったりで、大変「大きな迷惑」をしています。

 仕事から帰って自宅のメールアドレスを開くと、「地元のおばさんを抱きたいですか」とか、「ゼロ円で女性の裸が見れますよ」とか、社会的な制裁を加えてやりたいと思う反社会的なメールが、実に多く着信しています。

 こうした場合、いかがわしいサイトにアクセスしたから配信されているのではなく、公式サイトにアクセスしたら、それに「寄生虫」として(ソフト的に)くっ付いている場合が大変多く存在しています。

 そうした如何わしいメールを送る輩に私は言いたいと思いますが、「楽しいですかそんなことして」「人の迷惑を顧みず、定期的な配信を行なって、何か人間的に成長することがありますか。」「あなたは、人間ではないのですか。日本人ではないのですか」「どうして人の迷惑になることをそれほどに永続的に行なうのですか」「私は、あなた方の精神状態が理解できません」「警察からきつい取締がない間は、それでよいと考えているのですか」「いい加減にしてください」「迷惑しています」「人間らしいことをしてください」といいたい。

 今のところ、警察関係の取り締まりも甘い状況ですから、野放図になっていますが、これで金儲けをするということがあった場合、日本も終わりですね。

 近いうちに、法律で規制することになると思いますが、官憲の手が入らない間はどんな事をしても許されるという日本の風土にも、大きな疑問を持ちます。このままいけば、日本の将来はない。どころか、人間のまともな営みは消滅してしまい、自分勝手な、人の迷惑も顧みない疑獄社会が到来するとしか言いようがないと思います。そうならないうちに、良識ある方々には、人へ迷惑をかけることだけはしないようにお願いします。MEIWAKメールだけは、止めましょうよ。お願いします。

政治

2007年11月08日 | 民主党・選挙
 とにかく、一旦片付いてよかったと思います。そう思う民主党の関係者や支持者は多いのではないでしょうか。
私などは、(10年前)平成9年の(旧)民主党時代から、二大政党制による政治体制を目指し、元衆議院議員・畑英次郎先生や大分市長の釘宮磐さん達と一緒にやってきましたから、ここで民主党が分解するならば、これまでの10年間が一体何だったのか分かりません。実に、私にとって失われた10年になるという側面を持っていました。

 ただ、そうは言いつつ、今回の「ごたごた」により、民主党が分解することは絶対にないと思ってきました。そしてまた、そのことで、これまでの10年が無駄だったということのみを主張しようと思ってはいません。
この点(人間により営まれる)歴史は、必然性を帯びており、「普遍性」があると、これまで考えてきましたから、(あえて表現するならば)今回の「ごたごた」は、そう長くないうちに必ず「良い結論の元で」必ず片付くと、確信めいたものを持っていました。

 その訳は、今の民主党(の国会)議員を誰一人とて欠くことのできない事情があるからに他なりません。そしてその背景には、「国民の生活が一番」の視点から、近い将来必ず「政権交代を成し遂げる」という、大きな共通目標が全党にあるからでもあり、また、夏の参議院選挙で獲得した多数の支持を、党の分裂などにより分散させることは、国民(有権者)に対し背信行為になるからに他ならないからでもあります。

 一般的に「政権交代」というと、言葉は難しく感じますが、国会議員の皆さんにとっては、(当たり前のことですが)悲願の「政府・与党」になるということですから、参議院で与野党逆転し、もう、すぐ目の前までそれが近づいていると見る(分析する)ならば、ここは、「小異を捨て大同に」という気持ちが働くのは、生身の人間とて当然の事です。(これを誰も責められません)
つまり、日本の政治は、もう止められない程に、実に大きな流れとして、政権交代へとベクトルが向いていることを(民主党所属の全国会議員が)感じるからででもあります。

 実は、十年前にこうした流れは一度できていました。
記憶にあると思いますが、日本の政治の閉塞間から、自民党からの脱党者が相次ぎ、結果として、細川政権が誕生しました。
この政権は、自民党と(当時の)社会党以外の(新たに発足した)政党による政権でしたが、しかし、そう時が経たない内に、細川首相の「金銭スキャンダルのようなもの」を含め、反政府運動に遭遇し、あえなく一年程度で潰えてしまいました。

 そのあとを受けて発足したのが、こともあろうか村山政権でしたが、この内閣の構成には、約一年余に亘り「下野」したことで、味わったことのない(政治家としてとても辛い)「野党」経験をした自民党が加わっていました。
結果として、村山内閣も一年余りで政権を「投げ出して」しまいましたから、結局のところ、村山内閣から政権を禅譲されたのは、(実際は復権した)自民党だったわけです。
つまり、当時の村山社会党は、自民党の復権を自ら奨めるという、(歴史的には)皮肉な結果となってしまいました。

 そのことはともかく、今回の民主党の「ごたごた」に、マスコミの「ドン」が暗躍していたという報道があります。彼は、古くから「大連立」を標榜していたといわれていますが、私はそうした輩に、例えようのない憤りを覚えます。
なぜ、新聞社のオーナーの顔を持つ人物が、こともあろうか政界の中に、しかも政党への不当な介入とも取れる記事を連続して掲載する傍ら、実際に政治家に「大連合」を持ちかけるるという「破廉恥」をやったのか。また、こうした輩に翻弄され、その「こま使い」の役割を演じた、自民党の古い体質の政治家に、私は『おい!いい加減にしろ!』と、声を大にして言いたい。

 今回の民主党の「ごたごた」を通じて感じること、それは、第一に、国民・有権者がどのように今日の政治を感じているのか、そのことに敏感であって欲しい点です。
そして、第二に、国民がどういう政治を求めているのかということを「有権者の中にあって掴む」ことだと思いました。つまり、私を含めて国民は、新しい政治を求めていますし、これまでの日本の政治の中で、その果たすべき役割を既に終えている、自民党主導の政治、その継続を求めてはいないということではないですか。

 近いうちに必ず、衆議院議員選挙は戦わねばなりません。この選挙に今回の『ゴタゴタ』が大きく影響してしまうのではないかという声を多く聞きます。民主党の事務所に相当数の電話が掛かってきます。
確かにそうなのかもしれません。しかし、ここで肝心なのが、全国民主党が打って一丸となり、次なる目標を見失わないよう、しっかりと議論し、有権者と密接な関係を結ぶという地道な活動を積み上げることで、(二大政党制のもとでの)政権交代を実現する目標に如何に邁進するかだと思います。

 責任政党として、民主党が国民に恥じない立派な政策のもと、積極的な活動を展開し、しっかりとした政権担当能力を示しつつ、新しい日本の国を創造することが、小沢代表率いる民主党の大きなテーマだと思います。
 ガンバレ小沢代表! ガンバレ民主党! 誤りは誤りとして率直に認めることができる民主党として(逆にアピールし)、これから国民の下に定着することで、強い民主党を形成して欲しいと願うのは、決して私一人ではないと思います。






日本の農業は

2007年11月07日 | 政治・経済
  9月27日に(九月)議会が終了した後、10月からこの数週間は、決算審査特別委員会終了後の臨時議会や、全国市議会議長会の研究フォーラム(熊本市)、おおいた市政クラブの行政視察(長崎市)、地方分権等調査委員会の行政視察・研修(東京都&岡崎市)、自治体議員団会議(熊本市)、農業委員会の研修会(津久見市・宇佐市・杵築市)、休日には、地域の体育協会等の行事や大会などが重なり、慌しい日々が続いています。
 それに加え、168回臨時国会開会中ということもあり、このところ社会のいろいろな動きが目まぐるしく、多社の新聞を読み、各社のテレビニュースを見ておくという機会が増えています。

 そんな中、「忙しさ」にかまけて、何か「忘れ物」「置き忘れ」をしていなければ良いがと、いささか気になる時もありますが、それでも、(生意気ですが)「忙中閑あり」で、最近は、3~4時間位の時間が空けば、妻と二人で炭酸水を汲みに行くことを楽しみの一つにしています。
直入経由で由布市阿蘇野の片田舎までドライブします。不思議なことに、そんな時必ずといっていいほど、一人や二人の知り合いに出くわすことにビックリです。同年輩もしくはそれ以上の友人・知人ですが、やはりどなたも健康管理に気をつけていらっしゃるのだなと思ったりします。

 さて、前述したそれぞれの会議等に参加・出席して勉強してきたことを、これからの議会活動に多く生かせるよう、一つひとつを少しでも整理しておきたいと思っていますが、中でも、最近出かけた農業委員会の研修では、日本の第一次産業として基幹産業でもある農業について、認識を新たにする事がありました。それは、いま日本全国で「耕作放棄地」が相当数に上っているという事でした。

 「耕作放棄地」とは、文字通り、今日の農業を取り巻く環境の中で、これ以上営農を続ける事が出来なくなった従事者(農地の所有者)が、農地を荒らし、管理しなくなった土地のことを言います。(中には、遊休農地という程度のところもありますが)
 これに着目した農水省は、これから5年間でこれを解消しようという計画を、政府の経済財政諮問会議に諮り、決めました。

 ただ、この農水省の計画は、関係者の話によると、「そうなった原因はおろか、現状の分析などは見当たらないに等しく、単に5年で解消するという(机上の)計画を羅列しているだけだ」との厳しい批判があります。

 それもそのはず、研修会の中で長々と説明を聞いていると、我々素人の目にも、なぜ今日こうした耕作放棄地が増え、政府として特別の対策を執らなければならなくなったか(しかも全国的に)については、定かではありませんし、説明がありません。これでは、絵に書いた餅といわざるを得ず、前述の農業従事者の批判がもっともだと感じました。

 また、他の研修会参加者から、「日本の農業が今日の状況に至ったのは、政府の減反政策にあるのではないか」という強い指摘も出ていましたが、それもそのはず、日本には、米づくりの環境が十分あるにもかかわらず、政府は農民に減反を強要する傍ら、外国から、事もあろうか米を輸入する代わりに、自動車を中心とした工業製品を輸出するという取引をしてきました。そういう政策を執りました。

 今回、こうした政府の農業政策の下で、少しでも遊休農地や耕作放棄地を無くそうと努力されている地域を訪ねてみましたが、広大な農地が確保できる地域は良しとしても、山間部にある耕作放棄された農地は、手の施しようがないという実態で、しかも、農業の若い担い手が不足しているのみならず、平均70歳代の高齢者が自らの農地を必死で守ろうとしている事を伺い、日本の農業をどうにかして、「若者が担う、食える農業」「生活できる農業」に変えていかなければと言う思いを持つに至りました。

 もちろん、今時点の私にそのための政策はもちろん、能力があるわけではありませんが、農業委員会の一員として研鑽を深め、問題点をしっかり把握した上で、かつ、民主党の「直接支払い制度」などをはじめとする農業政策を、地域に少しでも広めていけるよう努力しなければと考えた次第です。