涙と鼻水でグジュグジュの北方謙三「水滸伝」の最後でした。きっちり半年。
愚息その①からのプレゼントは、ここで終了。長編の最後は、いつも虚脱感が
支配します。ああ、終わっちゃったのねぇって。
最近はほ~んと読むスピードが落ちて、気合を入れなくちゃ!
「ジャッカルの日」から、フォーサイスの本はほとんど読んでいる私です。
虚実ミックス物語は、読ませます。スリリング。
高校時代の旧友お薦め本「プラハの春」にとりかかりました。
どこかフォーサイスの作品に通じそうな、しっかりとした背景の中で物語は
進みそうです。文庫版のそれは、上下巻2冊ですから、とっとと読み進めるこ
とにして、なぜか取り組む真夏の長編に向かわなくては。
世の中に出て1000年の今年。「源氏物語」
1000年も昔に、1人の女性が男女の機微を書いた、世界にその名を知らし
めた紫式部・源氏物語は、日本人が世界へ誇れる財産です。
高校時代に、古典の授業で「源氏を制するは古典を制する」なんて、いいの、
いいの、制さなくてもって、逃げ腰でした。けれども「六条の御息所」の妄念
嫉妬、「雨夜の品定め」の男達の女評などは、10代の女の子にも興味津々
だったことは、・・・・・ませていましたから、面白かったですね。でも、
ただ~それだけ~~~の源氏でした。
何人の作家達がその現代訳に挑戦したでしょう。でも、やっぱり途中で
放り出したそれでした。授業のトラウマがあるのでしょう。ひとつも面白く
ないのです。でも、年降るごとに惹かれるのは、私自身が年を取り、人生の
なんたるかを理屈ではなく感じられるようになった事が、大きくモノを言っ
てると感じられるようになったからでしょう。理屈じゃなく感覚で読む。
しかも、私が読もうとしているそれは、ご自分の煩悩に苦しまれた、それと
の決別に出家という形を取った瀬戸内寂聴の源氏に決め、一気に今夏で読み
上げようと決めています。平静の読書は、文庫本ですから、どこでも、お行
儀悪くても読めますけれど、単行本はそういかないのが難点ですが、色恋に
翻弄された作家の読み解く源氏物語はいかに?
毎日が日曜日の私ですのに、なぜか子どもの夏休みの宿題のように、しかも
10巻以上の長編に取り組むのです。我ながら笑ってしまいます。理由は
今でもわかりません。ただ、暑ければ暑いほど、閉じこもってひたすら物語
の中へ潜り込みます。
英検受験も、この源氏読破も、どこかでけじめをつけ、だ~らだら、ず~る
ずるの人生に節目をつけたいのかも知れません。
そんな自分が嫌いではありません。何であれ、そこに楽しみを見出せなくて
は決して食いつかない私です。フン!ですから、幸せな女ってしみじみ思い
ます。
女たらしの光源氏に会いに行きましょう。