師匠の趣味というか特技というか、際だった能力に「クワイ栽培」がある。当地ではほとんど見掛けぬ野菜で、師匠以外に栽培事例を見たことが無い。特徴として田圃の冠水状態が必要で、わざわざ水浸しにするメリットも少ないのだろう。クワイの商品価値ウンヌンと言うことにもなるが、店頭に並ぶことも少ないようだ。家庭で必要とされてるとは言い難いのかも。
このクワイ、縁起物として主に「お節料理」で用いられる模様だ。クワイには芽が出るので、目が出る、つまり立身出世が叶うとの理解がされたようである。師匠宅が立身出世に拘っておられるのかどうかは不明だが、毎年恒例のクワイ栽培の模様だ。師匠のクワイ栽培の特徴は水路での栽培である事だ。
我々が所属する用水路は数十軒の農家を潤し、一番最後の使用となるのが子狸と師匠の田畑なのだ。つまり水系の最末端に位置する。後の利用者は無く、水は再び河川へと戻っていく。従ってある程度融通が効くのは事実なのだ。こうしたメリットを十分に活用されたみたいで、水路の中の土砂の貯まり部分をクワイ畑として活用されてるのだ。
ご存じの方もおられるだろうが、クワイは直径2~3センチ程度の球形で里芋に似たような食感である。個人的には余り好みではないが、縁起物には相違無いだろう。お節の重箱以外で見かける事は少ないのでは無いだろうか。
毎年同じ場所で挑戦されてるようだから,連作障害の心配等も無いのだろうう。収穫は年末近く、寒い時期の取り込みだ。用途は多分だがお節用かと思われる。関西では吹田市が産地だったらしいが、最近は余り聞かない。需要も供給も尻すぼみなのかも知れませんね。
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