堤保有つれづれ日記

つれづれに感じること

地域と議会・行政

2010年03月04日 | 地域・ボランティア

 さる2月24日に立川市青少年問題協議会が開催され、平成22年度の「立川市青少年健全育成市民行動方針」が決定され、市長に答申することとなった。
 その内容は専門委員会で審議されたもので、ここ何年かは前年度のものを踏襲してきたが、しばらくぶりに新しいものが作られた。
 この種のものは市民に浸透するまでにはやはり相当の年月を必要とする。
 当然、広報活動も必要となる。

 子どもたちを健やかに育てるためには、常に言われることだが、家庭・学校・地域が大事である。
 しかし、社会や時代の変化、価値観や人生観の多様性からそれぞれに問題があるのも事実である。
 そこで、その目的、つまり、青少年の健全育成を達成するためには方向性・指針が大事である。
 それが「市民行動方針」であると思う。
 家庭や地域の教育力の低下が叫ばれて久しい。
 家庭の問題はしばらく置くこととし、地域と行政のかかわりについて考えてみたい。

 地域の教育力をつけていかなければならないのは言うまでもない。
 大人が問題意識を持ち、行動することは大事であるが、問題意識のない大人は論外として、意識の高い大人でもなかなか行動に移せない大人も多い。
  それらを解決するにはいくつかの要因があると思う。

 一つには、常連客しか通わない居酒屋のような雰囲気を地域が作ってしまってはならないと思う。
 仲良しグループのようで、一見団結して、充実しているように見えるが、閉鎖的で、新しい人が入ってもなじめず、いつか離れていってしまう組織もある。
 こんな組織では地域全体が一体となって子供たちの事を考え、行動することはできない。
 新しい人材を迎え、新鮮な考えを導入し、常に若々しい生命力あふれる地域としていきたいと思う。

 地域の大人がどれだけ多くの子どもの名前と顔を知っているか、少なくともお互い顔だけでも知っているということもポイントの一つではないだろうか。
 地域の基礎的組織である町会・自治会で大人と子どもが声を掛け合い顔見知りとなる機会を多く作ることも大事である。その点、盆踊り、祭り、運動会などは最適の場でもある。

 今、立川市では放課後子ども教室が、形は異なるが、全小学校で展開されている。
 私も、第三小学校の見守り員として参加しているが、多くの子どもに顔と名前を覚えられ、町で会えば、気軽にお互いに声を掛け合う。
 ある民生委員が言っていたが、児童委員という任務もあり、町では子どもたちの健全育成のの面でのしごとをしているが、放課後子ども教室で生の子どもたちの姿に接し大変に有意義であると。
 放課後子ども教室は当初思った以上の効果を出していると考えられる。

 ここに行政の果たすべき姿が見えてくる。
 行政が青少年の健全育成を叫び、地域がその必要性を痛感していても、そのシステムや仕組みがなければならないし、財政的な裏づけも必要となる。
 そのシステムや仕組みを作るのが議会や行政であり、それに応えて活動するのが地域やNPOその他の団体や組織である。