堤保有つれづれ日記

つれづれに感じること

地域における人間関係

2012年02月03日 | 地域・ボランティア

 今年の賀詞交歓会、新年会で飛び交っている言葉に「絆」がある。
 先日読んだブログでも、自治会を褒める言葉に「絆が強い」が使われていた。
 多少とも町会や他の地域の団体に関わるものとして、違和感を禁じ得ない。

 血縁で結ばれている親子などは、絆と呼ぶにふさわしいかもしれない。
 しかし、牛馬を繋ぎ止めておくように、親の権威で子どもを縛り付けることを連想させ、あまり好感を持てない。

 しかし、このブログを読んで、これからの町会・自治会のあるべき姿を再認識するきっかけとなた。
 町会・自治会の人間関係は、突き詰めて考えれば、同じ地域に住み、そこで生活しているという関係にしか過ぎない。
 つまり地縁である。
 しかし、地域が存在する以上、その影響と力は厳然と存在する。
 つまり、地域力である。
 地域力をどう強めていくかは、そこに生活する人に多大な影響を及ぼす。
 犯罪が起こりやすい地域とそうでない地域、減災が効果を発揮した地域とそうでない地域。
 厳然たる差が出ている。
 そこに、町会や自治会、その他地域に根を張る各種団体の存在価値がある。

 今、町会や自治会の組織率の低下が問題になっている。
 最悪の事態として、解散を余儀なくされているところもあると聞く。

 一方、災害の発生や凶悪犯罪の増加など、住民を不安に陥れる要因も増大している。
 今後、町会・自治会の組織率を上げ、活性化するためには何が必要かを模索していかなければならない。

 その答えの一つが、地域住民の潜在的問題意識を探り、共鳴層の拡大につながるような事業展開を図ることである。
 そのキーワードの一つが「共助」であると思う。
 地域には多種多様な人が住み、様々な知識や見識、技術を持っている。
 それらの人々が、或る目的に向かって力を合わせれば、地域は正に、共助の場となる。

 つまり、町会・自治会は合目的的組織である。
 人間関係が優先して、組織が成り立つのではなく、目的を共有した人々の間に、更に人間関係が強くなる組織である。
 一方が他方を縛り付けるという「絆」の概念では絶対にない。

      
            昨年行われた錦町の防災訓練の一コマ(AEDの訓練)。


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