新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

カッコウ 初夏の福島潟

2015-06-13 04:45:42 | カッコウ科
 カッコウ 学名・Cuculus canorus 英名・Common Cuckoo

 カッコウは,夏鳥です.他の鳥の巣に卵を産み落とし,雛を育てさせる「托卵」という習性で有名です.托卵先は,オオヨシキリ,コヨシキリ,モズ,チゴモズ,アカモズ,ホオジロ,アオジ,キセキレイ,セグロセキレイ,オナガなどが知られています.

 6月11日,初夏の福島潟を訪れました.広いヨシ原には,オオヨシキリの「ギョギョシ,ギョギョシ」のさえずりで満ち満ちていました.そして,托卵すべきオオヨシキリの巣を探して飛び回るカッコウの姿と「カッコウ.カッコウ」と声を張り上げて鳴き叫ぶ声.
 托卵先を探すのなら,ひそかに物陰に隠れて相手の動きを伺ったほうがよさそうですが,どうもそうではないようです.枯れ木の先や電線など,姿があらわに見える場所で鳴く雄のカッコウ.そのカッコウを攻撃するオオヨシキリ.カッコウの雌は,オオヨシキリの雄に対する反応で巣の場所を知り,攻撃を受けているその隙に卵を産み落とす,そんな共同作戦を行っているようです.のどかに聞こえるカッコウの鳴き声の裏に,生き残るための策略が隠されていたのです.

カッコウ.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


カッコウ.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


カッコウ.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


カッコウ.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


 6月11日,福島潟で観察された野鳥は,次のとおりでした.
 キジ,カルガモ,カイツブリ,カンムリカイツブリ,キジバト,カワウ,ヨシゴイ,ゴイサギ,アオサギ,ダイサギ,バン,カッコウ,クロハラアジサシ,トビ,カワセミ,モズ,オナガ,ハシボソガラス,ハシブトガラス,ヒバリ,ツバメ,ヒヨドリ,オオヨシキリ,コヨシキリ,ムクドリ,スズメ,ハクセキレイ,カワラヒワ,アオジ(全29種)