思いがどんなに遠くまで飛翔していても
存在の起源まで旅していても
この世に生きている
この現実を生きている
具体的な人間関係を生きている
時折 おもいもよらない感情が胸に拡がり
立ち往生してしまう
人の思いや気持を受け入れていく中で生起する感情
それは身体感覚として感じられてくる
想いを自分の中にだけ留めておくにはあまりにも切ない想い
人は人との間で分かち合うことを必要とする
痛切に必要とする場面がまれに現れる
私は自分の心の内をみつめながら
正当化せずにたどっていく
あまり見たくはない感情があることに気がつく
だが そのあまり見たくない感情のおかげで自分の心の中に生起した
大切な思いを自覚することになる
それはかなり現実離れした感情なのだが
それゆえに たじろいでみもだえしてしまう
自由な魂なのだが
一切の心の枠組みから解き放たれようとする魂なのだが
生身ゆえ 一人心の内でみていくだけではなやましすぎる
二度とおきるはずのなかった感情
怒りや恨みや憎しみはほとんど消え失せぬくもりだけがあり
あとは感謝という大きな壁をみすえていくはずだったのに
嫉妬と切なさという大津波がやってきた
この二カ月みじろぎもせず 見続けてきた
そしていま 生まれて初めて出会ってしまった思い
いのちへのいとおしさ 自分へのいとおしさ 人へのいとおしさ
二十年前 たった一度だけ起きた 完結しなかった思い
その思いのさきにたどりついてしまった
運命とも思えたこころの出来ごとがようやくつながり
自分の中で完結し 新たに拡がっていく
このかん なんどもこころ閉じそうになったが
とても苦しかったが
いま自分がいるこころの場所は いとおしさ
いのちへの限りのないいとおしさ
自分へのいとおしさ あなたへのいとおしさ ひとへのいとおしさ
自分にとっては奇跡的とも思える場所に今いる
これほど自分を信頼できるとは こんな思いになれるとは
一人ではなしえなかったこと
えんでの 人との出会いや状況があったからこそ
そしてみじろぎもせずみつめ続けたからこそ
うちに開かれていくというのは
そとに開かれていくこととおなじだというのが実感できる
偶然なのか必然なのかわからないが
新たな旅が始まる
始まっている
自分に出会う旅は 人に出会う旅 分かち合う旅
![イメージ 1](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/39/aa01debdf47873fb4ff1a3819dd06030.jpg)