般若心経

写経
四国八十八ヶ所

般若心経

2020-12-06 | Weblog

 「カラス学のすすめ」
     (緑書房 杉田 昭栄/著 p.341)





 少し前のことになりますが、NHKテレビ「サイエンスZERO」で「“羽毛のある類人猿” カラス 驚異の知力に迫る」(10/25)が放送されていました。カラスはその姿や鳴き声からあまりいいイメージを受けませんが、「数を理解する」「図形を認識する」「自分で道具を作る」「鳴き声によるコミュニケーションを計る」など他の鳥には見られない能力があります。番組では20年以上にわたりカラスを研究してきた杉田 昭栄・宇都宮大学名誉教授によりカラスの意外な能力がいろいろ紹介されていました。杉田先生の本「カラス学のすすめ」がこの夏、新聞に紹介され、一度読んでみたいと思っていたところです。図書館で借りてきました。

目次より
第一章 カラスと人間のこれまで
第二章 カラスを語るための一般常識
第三章 カラスのからだ
第四章 カラスの知恵
第五章 カラスの五感
第六章 カラスの鳴き声
第七章 カラスの飛翔能力
第八章 カラスと人間のこれから

 古代内外のカラスに関する神話、伝承からカラスを食べる話まで、おもしろく読ませてもらいました。

 余談になりますが、仕事をしていたころのこと、県北の電話局の屋上の鉄塔に集まるカラスに苦労したことがあります。朝夕、ねぐらとえさ場との間を移動するカラスの群れが鉄塔で小一時間休憩するのです。そのとき、鳴き声と共に糞を近所に落とし迷惑をかけ、また鉄塔に取り付けてあるアンテナやケーブルを突き、いたずらをしていました。鳥の目玉風船、カラスの死骸(イミテーション)などの対策用品は鉄塔上の強風のため使用することができません。
 いろいろ試して結果的に行きついたのが糸です。鳥は羽根を非常に大切にするため、ピンと張られた糸を嫌います。初めは稲穂に集まるスズメ対策用の「ニゲロン」という糸を張ってみました。効果はありましたが、そのうちカラスが糸を突いて切ってしまい、また糸の劣化もあり、最終的に採用したのがテグスです。テグスといっても径が1.8mmの太いテグスで、釣具屋さんに取り寄せてもらいました。
このテグスを鉄塔上に張りました。これは効果があり、朝夕のカラスの鳴き声はなくなりました。電話局の鉄塔を見るたびに思い出します。

 なお、このテグスを用いる方法は「カラス学のすすめ」にも安価で、簡単、場所を選ばない方法として紹介されていました。