立春の初候は、東風凍を解く(とうふうこおりをとく)です。
東から吹いてくる風が、厚い氷を解かしていく時期という意味です。
「東風」とは、「こち」とも呼ばれて春風のことで、春のそよ風というには
まだまだ冷たい風ですが、この風が吹くと寒さも緩んできます。。
でも春風というのは南から吹く暖かい風のはずなのに、なぜ東風という
のでしょうか?
それはもともと、七十二候が中国から渡ってきた暦であることの名残と
言われています。
中国の陰陽五行の思想で、春は東を司る事から東風と呼ぶそうです。
「春告草」の異名を持つ梅は東風を待って咲くので「風待草」とも呼ばれ、
昔から春は東からやってくると信じられていました・・・。
東風(こち)吹かば にほひおこせよ梅の花
主なしとて 春をわするな <菅原道真>
東風を受けて咲く 紅梅と白梅。
梅の咲く丘。