庭先の四季

庭先や近隣の四季の変化や歳時記、自然観察、動植物等を中心に
綴ります。

小正月と「けんさん焼き」

2015-01-15 17:01:14 | 日記・エッセイ・コラム
今日1月15日は小正月、一昔前までこの日は成人の日で祝日だった事も有り、
おめでたい「ハレの日」と言う感じだったが、2000年から成人の日が1月第一
月曜日のハッピー?マンデーに変わってからは、何だか普通の日とあまり変わら
ない日になってしまった気がする・・・

小正月の日は一般的に小豆粥を食べる習わしがありますが、私の郷里の新潟では
「けんさん焼き」と言う、米どころ新潟のコシヒカリを使った郷土料理があり、
けんさ焼きとも呼ばれ、名前の由来は上杉謙信が戦時の兵糧として剣の先におむ
すびを刺し、焼いて食べたところから来ていると言われています。

「けんさん焼き」は焼きおにぎりにショウガ味噌を塗って、軽く焦げ目をつけた
もので、ショウガの炙り味噌がたまらなくウマい!そのままいただいても美味し
いが、ほうじ茶や出し汁をかけてお茶漬けにしても、またウマい!

サラっといけるので、あまり食欲がわかないときや、お酒を飲んだ後にピッタリ
です。

新潟の郷土料理「けんさん焼き」

正月や小正月の宴会後、夜食などでよく食べていたことを思い出します・・・
小正月が終わると正月納めとなる、今夜は故郷の雪の正月を思いながら、久し
ぶりに「けんさん焼き」を食べたい気がするのだが・・・



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「寒九の雨」と「寒の水」

2015-01-14 16:29:33 | 日記・エッセイ・コラム
関東地方はこのところ冬晴れのカラカラ天気が続き、空気も乾燥しきって
いるので、そろそろ一雨欲しい頃である。

今年の寒入り1月6日の小寒から数えて、今日1月14日が「寒九」となり、
「寒九」に雨が降ると「寒九の雨」と呼び、豊作の吉兆とされています。

寒さがことのほか厳しく辛い時期ですが、寒くて辛いだけの時期ではなく、
最も厳しい冬の寒さの中にも明るい展望を見出す、昔の人の自然観には感心
させられます。

「寒の水」とは寒の時期は寒さと乾燥で、雑菌の繁殖が抑えられるため、
この時期に汲んだ水は質がよく腐りにくいといわれ、ことに寒九の水は薬に
なるとまで云われ、飲まれたそうです。

寒の水は軟らかく、最も質がよいと言われ、水の質が味の善し悪しに影響す
る酒造りでは、この寒の水を使った酒は特に味がしまって美味しいと云われ、
寒の時期は酒造りの最盛期となるそうです。

また、この時期に晒した食べ物は味がよく、染め物の色は鮮やかであると云
われて、「寒晒し」や「寒干し」と云った言葉も生まれました。

寒は寒くて辛い季節だななんて思うだけでなく、その季節季節の特性を取り
入れて上手に生活する知恵が「寒九」などの言葉を生み出してきました。

ちなみに、寒九の雨が降る年は春が近いのだとか・・・天気は下り坂で西の
方から低気圧が近づいて九州、四国地方ではすでに雨が降りだしたとのこと、
さて関東地方も午後から曇ってきましたが、寒九の雨は降るのでしょうか?

・寒い冬にも、ぬくもりを感じる古民家の囲炉裏端。
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♪北風吹きぬく寒い朝

2015-01-13 22:30:01 | 日記・エッセイ・コラム
NHKの歌謡コンサートを観ていると、懐かしい「寒い朝」の歌が流れていた、
この歌を聞くといつも、冬の季節の凛とした朝の冷たい空気の感覚が、蘇って
くる。

昭和37年当時この歌をうたった、清純可憐な吉永小百合さんの姿とともに、少年
時代の思い出が懐かしく蘇ってくる。

日本がまだ貧しかった時代から、高度成長期へと向かう時代の歌で、たとえ今は
厳しく辛くても、明日はきっと明るく豊かになれると言う、夢や希望を素直に
信じる事ができた・・・ そんな良い時代だったとつくづく思う。

この歌の歌詞からも、そんな春を待つ喜びと希望が素直に伝わってきて、大好き
な歌の一つです、「冬来たりなば春遠からじ」ですね。

作曲者の吉田正自身は、数多くの作品のなかで、伝説のデビュー曲『異国の丘』
を別として、あえて最も好きな曲を挙げるとすれば、この曲だといってます。

理由は、彼が戦後シベリア抑留中に味わい続けた極寒の朝と、そのなかでも失わ
なかった、かすかな希望を思い出すからだそうです。

作詞:佐伯孝夫、作曲:吉田 正
唄:吉永小百合・和田 弘とマヒナスターズ

1 北風吹きぬく寒い朝も
  心ひとつで暖かくなる
  清らかに咲いた可憐な花を
  緑の髪にかざして今日も ああ
  北風の中に聞こうよ 春を
  北風の中に聞こうよ 春を

2 北風吹きぬく寒い朝も
  若い小鳥は飛び立つ空へ
  幸福(しあわせ)求めて摘みゆくバラの
  さす刺(とげ)いまは忘れて強く ああ
  北風の中に待とうよ 春を
  北風の中に待とうよ 春を

3 北風吹きぬく寒い朝も
  野越え山越え 来る来る春は
  いじけていないで 手に手をとって
  望みに胸を元気に張って ああ
  北風の中に呼ぼうよ 春を
  北風の中に呼ぼうよ 春を

・北風の中、庭で咲き続ける冬薔薇。
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ほっこりぬくもる「日向ぼっこ」

2015-01-12 16:51:17 | 日記・エッセイ・コラム
朝から冬晴れの快晴で、窓辺に射し込む陽射しがありがたい、冬は日が低い角度
から差し込むので、陽射しが部屋の奥まで届く。

陽当りの良い窓辺や陽だまりで、「日向ぼっこ」すると、ほっこりと暖かくぬく
もり、身も心も満ち足りた気分になる、日差しのありがたさを感じる頃である。

このところ関東地方は冬晴れの良い天気が続いているが、日本海側の北信越や
東北、北海道地方等は寒波による積雪などが続いている、関東地方だけ連日快晴
で、冬晴れが続いている。

新潟出身の私としては天気図を見ると、故郷の新潟地方は何時も雪マークが付い
ていて、なんだか何だか少し申し訳ないような気分になる・・・

生まれ育った新潟の冬は、何時もどんよりとした曇や雪空の日が続いて、それが
当たり前だと思っていたのだが・・・ 

40数年前、高校を卒業後就職のため、3月初旬にまだ雪の降りしきる新潟駅をあ
とにして列車で上京する際、上越線国境の長いトンネルを抜けると、そこはもう
陽光煌く春の様な別世界で、あまりの違いに驚いたものだった。

ちょうど川端康成の小説「雪国」の逆バージョンで、国境の長いトンネルを抜ける
と、そこは春だった・・・ 

関東地方の冬の暖かい陽射しに、改めて感謝したい。

窓辺に咲く鉢植えの欄、キンギアナムの花。





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鏡開きと、どんど焼き

2015-01-11 16:58:52 | 日記・エッセイ・コラム
1月11日は鏡開き、正月に歳神様にお供えした鏡餅を下げて食べる日、
日本では古代より鏡は神聖視されており、鏡をかたどった鏡餅には神様が
宿ると考えられていました。

その神様の宿る鏡餅を、刃物で切るのは縁起が良くない事から、鏡餅は切
らずに手や木槌で割り、これを「開く」と言って、おしるこや雑煮でいた
だき、新年の豊作や無病息災を歳神様に祈ります。

 古民家の正月飾りと鏡餅。


今日は、近所の神社の境内でどんど焼きがあったので、役目を終えた松飾り
や玄関飾りを持って行き、どんど焼きの火で燃やして歳神様を天に送ってきた。

どんど焼きの火で焼いた餅や団子を食べると、病気にならないなどのご利益
があると言われ、多くの子供達や家族連れの人たちが、竹の先に紐で結んだ
餅を焼いて食べたりして、楽しんでいた。

近所の神社のどんど焼きの風景。


ちなみに、どんど焼きの正式名称は「左義長(さぎちょう)」と言います、
その由来の一説として、中国後漢時代に仏教と道教の優劣を競わせるため、
両方の経典を左右に置いて焼いた際に、右に置いた道教の経典が灰になり、
左に置いた仏教の経典は燃えなかった事から「左の義長ぜり」で、左の方が
優れているとなり、「左義長」となったと言われている。
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