「愛は白鳥に乗るだってさ」
今度ゼウスが化けたのは白鳥だった(ほんとに好きだねぇ)。夏の夜空に白鳥座を見つけたら、それが爺の姿だと思ってほしいのですが、ちょっと悲しくなるのは自分だけですか?
スパルタの王妃レーダー(珍しく人妻)は、エウローペーと同様にゼウスと長くお付き合いをした一人です。いわゆる愛人というやつですな。
「相手があの人じゃねぇ…… 」
と、旦那のテュンダレオース王も半ば諦めていらっしゃったご様子。
当然生まれてくる子供はフィフティー・フィフティーの確率でゼウスの子だったが、王はすべて自分の子として育てたとか。出来た人なんですねぇ。涙が出そうだ。
生まれた四人の子供は、ヘレネー、カストール、ポリュデウケース、クリュタイムネーストラーと名づけられた。
このうちヘレネーとポリュデウケースはゼウスの子だったという。
生まれた四人の子供は、ヘレネー、カストール、ポリュデウケース、クリュタイムネーストラーと名づけられた。
このうちヘレネーとポリュデウケースはゼウスの子だったという。
さて、この中に母レーダーの絶世の美貌と父ゼウスの"あの性格”を受け継いだ地上最強の美女がいる。
そうです。古代ギリシャ全土に及ぶ戦乱の渦に巻き込んだ、あの"トロイのヘレン(ヘレネー)”だ。
そうです。古代ギリシャ全土に及ぶ戦乱の渦に巻き込んだ、あの"トロイのヘレン(ヘレネー)”だ。
成人したヘレネーは女神とみまごうばかり美しさに加え、アプロディーテーから恋の手ほどきを伝授された世にも恐ろしいスーパー・レディーに成長した。
求婚する男は引きも切らず、それがまた王だったり王子だったりするもんだから、父王テュンダレオースはうかつに断わることも承諾することもできないという有様だった。
とうとう知恵者オディッセウスの提案で取り決めをした。
求婚する男は引きも切らず、それがまた王だったり王子だったりするもんだから、父王テュンダレオースはうかつに断わることも承諾することもできないという有様だった。
とうとう知恵者オディッセウスの提案で取り決めをした。
「求婚者たちは王の婿選びに異議を唱えないこと、ヘレネーをその夫から奪おうとするものに対しては全員結束して戦うこと」
こうしてヘレネーはミュケーナイ王アガメムノーンの弟メネラーオスの妻になったんだけど、ま、これで終わらなかったのだ。
数年後、ヘレネーはトロイアの王子パリスと手に手をとって駆け落ちしてしまったのだ。こりゃ皆さん怒りますわな。
数年後、ヘレネーはトロイアの王子パリスと手に手をとって駆け落ちしてしまったのだ。こりゃ皆さん怒りますわな。
「なにーっ、そういうやり方が許されるなら、俺だってやったのに…… 」
という怒りを抱いた連中がギリシャ全土から集って、連合軍を結成した。ここにトロイア戦争の幕は切って落とされたというわけ。
それにしても…… 、いやーさすがゼウスの娘さんです。はい。