今日のタイトルは写真家.料理人である西川治氏のものである。男の料理と言うのは掴み難い所があるが、自分(男)が作る料理ならばその動機や嗜好、そして飯の準備という家族への貢献?を語る事が出来る。貴重な休日に6時間に及んで晩飯の準備をする。また材料の買出しの時間も含めると総合時間は9時間に及び更に皿洗い掃除等の後片付けの時間も追加となる。こうやって書くと飯作りという大変な手間が負担の様に感じるが実は違う。全てのプロセスを楽しみ、蓄積された日頃のストレスを開放し、作業に集中すると禅の世界をかじるようでもあり、明日から新しく始まる一週間の仕事への取り組み姿勢をも修正してくれるのが自分にとっての料理なのである。

晩飯作りは午前の買出しから始まります。
観る、嗅ぐ、触るで食材を吟味しその日のメニューを頭の中で組み立てて行きます。
季節的な物で安くて豊富に入荷されている野菜等には手が伸びる。

セールになっていた牛肉の塊りを買ってきて、早速赤ワインに漬け込みます。
本日のメインデッシュはグリルドローストビーフです。

買い込んだ野菜を随時切り刻んで煮込みチキンスープを作りました。
スープを作る時のコツは大鍋で大量に作る事です。

グリルを掃除して火を入れます。
サイドでヤキイモも焼いちゃえ!

網の掃除には玉ねぎを切って擦り付けます。
このやり方はトルコ人から学びました。
いつも、シシカバーブ(串刺し焼肉)を食している民だけの事はあります。

料理に対してレシピに従う必要はありません。
が、レシピや指導は参考にします。

4時間程赤ワインに漬け込んだ肉塊に塩コショウ等を散らします。

一度茹でたカリフラワーをグリルドしてオリーブオイルをぶっかけ、
カリフフラワーのマリネを作りました。

肉が蒸し焼きにされている間にちびちびとやっています。
煙に捲かれながらくらう酒というのは拍手を送りたい程に旨いです。
僕の知っている料理好きな人々は意外と飯を作りながら飲む事を楽しんでいます。

肉が焼きあがりました。
肉が焼けていく過程というのは臭いと共に心にときめきが湧きます。

ミディアムレアで赤身のはずがミディアムウェルであった...。
こうやって飯作りで一日が終わってゆく。正直、飯の味には拘っていない、快楽的な自己満足の世界でもある。料理はトライアンドエラーの連続だから継続する事が大事だと思う。食事の後には程よい疲労感と満足感がある。食事に時間を掛けるという行為は案外古来的な行為であるのではないだろうか。食事を大事にするという思考行為は忙しい現在人が忘れかけている本来の行為だとしたら、そうする事によって心も体もリセットされるという理屈が通る事になるのかも知れない。