1950年代前後のWillys Jeep Pick Up
このトラックはアメリカの詩人、ゲーリー スナイダー氏がカリフォルニアのシェラネバダの森で長きに渡って使用してきたトラックである。1930年生まれの彼が今もまだこのトラックのステアリングを握っているかどうかは解らないが、少なくとも1990年代の後半までは愛用していたらしい。
Gary Snyder
アメリカを代表する詩人である。
そして地元の(カリフォルニア)の大学(UC)で教鞭を振るう教育者でもある。
彼が1970年に出版した詩集がこれ、
Turtle Island (亀の島)
彼はこの詩集でアメリカで最も権威のある、Pulizer(ピューリッツア)賞を受賞した。
僕は亀の島(北アメリカ大陸)の概念を彼から学んだ。
それがこのカテゴリーのタイトルである。
亀の島とは北米大陸の事である。昔ここ(北アメリカ)に住んでいた数多くの部族達はこの大陸を亀の背中に乗っている島だという共通の概念を持っていたらしい。アメリカという呼び方は新しい呼び方、北米大陸を先住民の昔の呼び方で呼ぶと亀の島となる。
ところで僕はスナイダー氏と何の関係があるのか?
関係は全くない。
彼は彼の多くの作品の中でアメリカ先住民の思考や日本人の禅や性質に共通の価値観を見つけ出している。(1956年~1968年の期間彼は京都に住んでいた)そしてその価値観こそがこれからの未来の道を開く鍵だと感じているのだ。
そして、
僕自身が感じていた曖昧な思考を彼の言葉を借りてまとめる事が出来たので、感謝している。彼から何かを学んだというよりも価値観に共通性が感じられるので臭いによって惹きつけられたようだ。
つまり、共鳴した。
勿論、最初は彼が乗っている古いトラックが僕の気持ちを引き付けた。
署名な文章家が、大学の教授が、半世紀前のピックアップに乗っているのか...と。
もし仮に、僕の口座に100億円あったとしても...
僕の乗る車は使い古して錆びたロクマルでいい。
と、思った事がある。
...
あいつはセコイから金持ちになったんだ、と言われようとも。(笑)