最近はあまり食べなくなったのですが、わが家でもジャムといえば、キューピーの「アヲハタ55」ジャムを愛用しています。
久しぶりに買いに出かけてみました。
するとビンが変わっているではありませんか。
ビンの上部の肩にあたる部分に凹(へこ)みが付いています。キャップも凸凹が付いていかにも開けやすそうです。さらに、両側に二箇所ずつあるへこみの間に点字が刻まれて(盛り上がって)います。
ユニバーサル・デザイン容器になっているのです。
ホー、やるもんだ、と思ってよーく見るとへこみに角度が付いています。右肩上がりの楕円形です。グルグルッと回すと皆そうです。
左手で取り上げたのでそのまま指をあてがうとピタリときます。なるほど! ようできてる。右手でキャップを持つといかにも開けやすそう!
で、ふと思いました。
これって、右利き用?
私は左利きで、右手にビンを持って、左手でキャップを持ち、ひねって開けます。
今度はいつも開けるときのように、右手に持ち替えてみました。
指をへこみに合わせて持つと、少しビンが傾いてキャップが右側を向きます。左手から遠くなっています。
もう一度左手で持ってみますと、なるほどビンのキャップは右手のほうに傾いています。右手でどうぞ開けてください、というように。
再度右手に持ってみました。へこみに指を合わすのでなく、ビンを真っ直ぐ持つようにしながらへこみに指を置いてみました。
すると向こう側の人差指はまず問題はありません。でも、こちらの親指はへこみの下辺の縁の立った部分に当たり少し痛いのです。
小さい方(170gと335gの二種類ある)のビンでも試してみました。やはり多少の違いはあるものの同じように親指が、左手で持つときのようなピッタリ感がなく、指に当たり不快です。
*
家に帰って「アヲハタ」のサイトを見ました。
今年2005年2月22日から全国で新発売、となっています。
点字の採用や凹みをつけて開けやすさを考えた点は、大いに評価できます。
ユニバーサル・デザインを採用する企業がドンドン増えることは喜ばしいことだと思います。
ただ、先ほども述べたように、私にはどうも気になる点があります。
「へこみリブは人間工学に基づき設計され、力のかかる方向を考え斜め左下がりの形状」―逆に言えば、右(肩)上がりです―とありますが、開ける方向に逆らうような向きにへこみがあればいいのであって、この角度はどうも左手でキャップ右手でビンを持つ左利きの人には不向きな気がします。
まだ現物を実際に使用していないので、正確なところはなんともいえません。
しかし、もうひとつしっくりしませんでした。
結局、今回は購入を見送りました。
皆様はいかがお考えでしょうか。
*
実は左利きの人のなかには、「人間工学に基づき」という言葉を目にすると、ちょっと眉に唾をつけたくなる人がいます。私もそういうひとりです。
どうもこの「人間」という言葉には、「右利きの」という修飾語が脱落しているような気がするのです。
なるほど右利きの人が右手で(あるいは右手を主に左手を従―補佐役として)作業するには適切でも、左利きの人には不適切になる場合もあるという、そういう左右のユニバーサル・デザインの視点の欠けたものが往々にして存在するように思います。
もう一度、ユニバーサル・デザインの基本精神を思い起こして、設計に当たって欲しいと思います。
※画像は、上記および下記のアヲハタのサイトより借用したものを適宜加工作成しました。
アヲハタ55ジャムおいしさナチュラル製法|キユーピーより
キューピー トップ > ジャム・ワールド > アヲハタ55ジャムおいしさナチュラル製法
※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より「左利きに使いづらい?ユニバーサルデザインびん:アヲハタ55」を転載して、テーマサロン◆左利き同盟◆に参加しています。
久しぶりに買いに出かけてみました。
するとビンが変わっているではありませんか。
ビンの上部の肩にあたる部分に凹(へこ)みが付いています。キャップも凸凹が付いていかにも開けやすそうです。さらに、両側に二箇所ずつあるへこみの間に点字が刻まれて(盛り上がって)います。
ユニバーサル・デザイン容器になっているのです。
ホー、やるもんだ、と思ってよーく見るとへこみに角度が付いています。右肩上がりの楕円形です。グルグルッと回すと皆そうです。
左手で取り上げたのでそのまま指をあてがうとピタリときます。なるほど! ようできてる。右手でキャップを持つといかにも開けやすそう!
で、ふと思いました。
これって、右利き用?
私は左利きで、右手にビンを持って、左手でキャップを持ち、ひねって開けます。
今度はいつも開けるときのように、右手に持ち替えてみました。
指をへこみに合わせて持つと、少しビンが傾いてキャップが右側を向きます。左手から遠くなっています。
もう一度左手で持ってみますと、なるほどビンのキャップは右手のほうに傾いています。右手でどうぞ開けてください、というように。
再度右手に持ってみました。へこみに指を合わすのでなく、ビンを真っ直ぐ持つようにしながらへこみに指を置いてみました。
すると向こう側の人差指はまず問題はありません。でも、こちらの親指はへこみの下辺の縁の立った部分に当たり少し痛いのです。
小さい方(170gと335gの二種類ある)のビンでも試してみました。やはり多少の違いはあるものの同じように親指が、左手で持つときのようなピッタリ感がなく、指に当たり不快です。
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家に帰って「アヲハタ」のサイトを見ました。
アヲハタのこだわり ユニバーサルデザインびん採用アヲハタ|アヲハタ商品紹介|アヲハタ 55ジャム より
1. 瓶の上部に、握りやすいへこみリブを採用し、開けやすくしています。へこみリブは人間工学に基づき設計され、力のかかる方向を考え斜め左下がりの形状としています。
2. 瓶の上部に、「アヲハタ」「ジャム」という点字を入れ、より多くのお客様に判別しやすいようにしています。
3. へこみリブや点字など、通常ガラス瓶に凹凸をつけると強度が低下しますが、今回はユニバーサルデザインに配慮しながらも、継続している瓶の軽量化を進めました。
今年2005年2月22日から全国で新発売、となっています。
点字の採用や凹みをつけて開けやすさを考えた点は、大いに評価できます。
ユニバーサル・デザインを採用する企業がドンドン増えることは喜ばしいことだと思います。
ただ、先ほども述べたように、私にはどうも気になる点があります。
「へこみリブは人間工学に基づき設計され、力のかかる方向を考え斜め左下がりの形状」―逆に言えば、右(肩)上がりです―とありますが、開ける方向に逆らうような向きにへこみがあればいいのであって、この角度はどうも左手でキャップ右手でビンを持つ左利きの人には不向きな気がします。
まだ現物を実際に使用していないので、正確なところはなんともいえません。
しかし、もうひとつしっくりしませんでした。
結局、今回は購入を見送りました。
皆様はいかがお考えでしょうか。
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実は左利きの人のなかには、「人間工学に基づき」という言葉を目にすると、ちょっと眉に唾をつけたくなる人がいます。私もそういうひとりです。
どうもこの「人間」という言葉には、「右利きの」という修飾語が脱落しているような気がするのです。
なるほど右利きの人が右手で(あるいは右手を主に左手を従―補佐役として)作業するには適切でも、左利きの人には不適切になる場合もあるという、そういう左右のユニバーサル・デザインの視点の欠けたものが往々にして存在するように思います。
もう一度、ユニバーサル・デザインの基本精神を思い起こして、設計に当たって欲しいと思います。
※画像は、上記および下記のアヲハタのサイトより借用したものを適宜加工作成しました。
アヲハタ55ジャムおいしさナチュラル製法|キユーピーより
キューピー トップ > ジャム・ワールド > アヲハタ55ジャムおいしさナチュラル製法
※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より「左利きに使いづらい?ユニバーサルデザインびん:アヲハタ55」を転載して、テーマサロン◆左利き同盟◆に参加しています。